【令和8年8月千葉豪雨】被害状況と被害エリアまとめ|住家6,220棟・半壊は2,183棟へ、避難所は3市6か所26人(9月3日更新)

千葉県大雨情報、県内全域まとめ、防災・気象情報

9月5日の更新:千葉県が9月3日17時30分に発表した第23報で、住家被害が6,220棟になりました。全壊12棟、半壊2,183棟、一部破損272棟、床上浸水1,052棟、床下浸水2,701棟です。半壊は8月31日の消防庁集計(699棟)の3倍を超えました。被害認定調査が進み、「床上浸水」として数えられていた家が「半壊」に振り替わっているためで、千葉市741棟・八千代市359棟・市原市332棟の順に多くなっています。避難所は3市6か所・19世帯26人(9月3日13時)まで減りました。道路では、8月14日から全面通行止めだった県道生実本納線(旧千葉外房有料道路)の誉田インター〜大木戸インターが9月3日15時に片側交互通行へ切り替わっています。9月6日夜から7日にかけては再び雨で、小湊鐵道が遅れや運休の可能性を告知しています。→ 雨のヤマ場は9月6日夜から7日へ

9月1日の更新:国土交通省の第14報(8月31日17時公表)で、千葉県の土砂災害は291件になりました。8月21日の107件、8月26日の227件から増え、人家の被害は全壊1戸・半壊3戸・一部損壊28戸です。道路上の被災車両は、国・県・千葉市が管理する道路で8月22日、その他の市町でも8月31日に撤去が完了しました。運転を見合わせている鉄道は小湊鐵道の里見〜上総中野だけで、里見〜月崎は9月5日、月崎〜上総中野は9月中旬の再開予定です。住家被害の棟数は8月27日10時の集計から動いていません。9月3日から6日は再び雨で、4日ごろは警報級の大雨となる可能性があります。→ 雨のヤマ場は9月6日夜から7日へ

8月21日17時32分ごろの続報:千葉市が洪水浸水想定区域を対象に避難指示(警戒レベル4)を配信し、17時43分に高齢者等避難へ訂正しました。避難所は6区43か所が開設されています。→ 千葉市が避難指示を発令、11分後に高齢者等避難へ訂正

8月23日2時の地震:茨城県南部を震源とするマグニチュード5.9の地震があり、千葉県では浦安市と印西市が震度5弱、豪雨で浸水被害が大きかった市はいずれも震度4でした。→ 茨城県南部で震度5弱、豪雨で傷んだ場所は雨と揺れで進む

8月30日の続報:高市総理が8月27日の関係閣僚会議で、令和8年8月千葉豪雨を激甚災害の「本激」に指定する見込みと表明しました。5月23日からの梅雨前線や台風による豪雨と一連の気象現象としてまとめて指定するもので、農地などの災害復旧事業で国庫補助率がかさ上げされます。指定に必要な政令は8月30日時点で公布が確認できていません。避難所は5自治体12か所に47人(8月27日9時30分・内閣府)が残っています。

8月27日の続報:消防庁の第18報で千葉県の住家被害が4,597棟になり、半壊は302棟へ倍増しました。小湊鐵道は9月5日から段階的に運転を再開します。一方で27日と28日は再び雷を伴う激しい雨の見込みで、千葉市と八千代市は大雨警報の発表基準を通常より引き下げた暫定基準で運用中です。

令和8年8月千葉豪雨の住家被害は、千葉県が9月3日17時30分に出した第23報で6,220棟になりました。全壊は12棟、半壊は2,183棟、床上浸水は1,052棟、床下浸水は2,701棟です。8月19日に14棟だった半壊は、市町村の被害認定調査が進むにつれて増え続け、千葉市741棟・八千代市359棟・市原市332棟の順になりました。土砂災害も162件から291件(8月31日15時時点)に増え、農林水産業の被害額は約30億円(8月24日正午時点)に膨らんでいます。一方で避難所は3市6か所の26人まで減り、道路上の被災車両も全市町で撤去が終わりました。数字は集計元ごとに違い、県の本部会議資料が最も早く認定調査の結果を反映します。

目次

9月3日時点の被害状況(千葉県第23報)

千葉県が9月3日17時30分に発表した第23報(第8回千葉県災害対策本部会議の資料)が、9月5日時点で最も新しい集計です。人的被害は動いていませんが、住家被害は市町村の被害認定調査が進んだぶん大きく増えました。

項目 9月3日17時30分(千葉県第23報) 8月31日17時(消防庁・内閣府)
死者 13人(うち災害関連死0人) 13人
行方不明 1人(市原市) 1人
負傷者 重傷2人・軽傷44人 重傷2人・軽傷44人
全壊 12棟 4棟
半壊 2,183棟 699棟
一部破損 272棟 151棟
床上浸水 1,052棟 1,996棟
床下浸水 2,701棟 2,016棟
住家被害の合計 6,220棟 4,866棟
避難所 3市6か所・19世帯26人(9月3日13時) 4自治体11か所40人(8月31日16時30分)

2つの集計は数え方が違います。内閣府の資料には「住家被害の棟数は、災害対策基本法に基づく被害認定調査を受けた棟数とは必ずしも一致しない」と注記があり、消防庁ルートの数字は市町村から上がってきた速報値です。県の本部会議資料のほうが、り災証明のための認定調査の結果を早く反映します。床上浸水が1,996棟から1,052棟へ減っている一方で半壊が699棟から2,183棟へ増えているのは、被害が軽くなったからではなく、「床上浸水」として数えられていた家が調査を経て「半壊」に振り替わったからです。

半壊2,183棟の市別内訳は、千葉市741棟、八千代市359棟、市原市332棟、佐倉市237棟、大網白里市180棟、柏市120棟、茂原市87棟、船橋市39棟、市川市38棟、東金市36棟、山武市9棟、長柄町3棟、館山市2棟です。8月25日時点では佐倉市205棟と茂原市78棟で全体の9割を占めていましたが、千葉市の認定調査が進んで順位が入れ替わりました。県は千葉市へ8月24日から29日に県・市町村職員60名、8月30日以降も20名を送り、兵庫県神戸市と神奈川県相模原市からも対口支援として各4名が入っています。

全壊12棟の内訳は、千葉市5棟(緑区・中央区・若葉区)、市原市4棟(菊間・瀬又・東国吉)、佐倉市1棟(上志津)、八千代市1棟(上高野)、大網白里市1棟(養安寺)です。

半壊以上と認定されると、被災者生活再建支援金や公営住宅の一時提供、住宅金融支援機構の災害復興住宅融資の対象に入ります。8月の時点で「床上浸水」と言われていた家でも、認定調査の結果で判定が変わることがあります。→ り災証明は浸水の高さで決まる|床上1.8mで全壊、自己判定方式は一部損壊で確定する

避難所は3市6か所に26人

県が9月3日13時時点でまとめた避難所情報では、開いているのは千葉市4か所(15世帯17人)、松戸市1か所(3世帯4人)、大網白里市1か所(1世帯5人)の合計6か所・19世帯26人です。8月13日からの最大は38市町村396か所・1,187世帯4,134人でした。避難所を閉じた日が最も遅かったのは八千代市の8月31日17時と市原市の8月28日15時です。

斜面と道路

県土整備部が9月3日15時時点でまとめた砂防関係の被害は、土砂災害警戒区域内のがけ崩れ288か所、千葉市緑区大金沢町のがけ崩れ3か所、東金市台方のコンクリート吹付工の損傷1か所です。千葉市緑区越智町では家屋1戸が全壊しています(人的被害なし)。港湾では千葉市美浜区幸町の黒砂水路で護岸が約58メートル崩落し、立入禁止のうえ8月21日に応急対策を終えました。

道路では、8月14日から全面通行止めだった県道生実本納線(旧千葉外房有料道路)の誉田インターチェンジ〜大木戸インターチェンジが、9月3日15時に片側交互通行へ切り替わりました。応急作業(土砂撤去)が完了したためで、本格的な復旧工事はこれからです。対策工事が終わるまでは仮設信号機や誘導員による片側交互通行が続き、県は現地のモニタリングを継続して異常があれば全面通行止めに戻すとしています。高速道路はすべて8月17日1時30分までに通行止めが解除されています。

学校の被害は県立32校・市町村立211校

県教育庁が9月3日16時時点でまとめた被害では、県立学校32校で38件(床上浸水3件、敷地フェンス一部倒壊3件、敷地内の法面等崩落9件、雨漏り12件、その他11件)。市町村立学校は24自治体211校で287件(床上浸水32件、床下浸水6件、敷地内の法面等崩落19件、雨漏り151件、その他79件)です。人的被害はいずれも報告がありません。教員採用候補者選考の第2次選考は、会場に予定していた県立土気高校の最寄り駅が外房線の運休区間に入ったため、千葉市立緑町中学校へ変更して8月22日から24日に実施されました。

人的被害と住宅被害

項目 数値 時点
死者 13人(千葉市6、市川1、佐倉2、柏1、市原1、八千代1、いすみ1)。千葉県の第16報では災害関連死は0人としている 8月27日10時(消防庁)
行方不明 1人(市原市) 8月27日10時(消防庁)
負傷者 46人(重傷2=千葉市、軽傷44)。県の第20報では軽傷44人(千葉市19、柏市6、松戸市5、佐倉市4、鎌ケ谷市3、四街道市3、船橋市2、富津市1、印西市1) 8月27日10時(消防庁)
人的被害の合計 60人(死者・行方不明者・負傷者の合計) 8月27日10時(消防庁)
避難者 5市11か所に24世帯42人(千葉市7か所19人、八千代市10人、大網白里市8人、市原市3人、松戸市2人)。県が全市町村へ再調査した結果、最大は38市町村396か所・1,187世帯4,126人 8月25日11時(千葉県第20報)
避難指示 発令されていた避難指示はすべて解除 8月20日10時(消防庁)
住家被害(千葉県) 4,597棟(全壊3、半壊302、床上浸水2,218、床下浸水1,987、一部破損87) 8月27日10時(消防庁)
住家被害(埼玉県) 38棟(床上浸水2、床下浸水35、一部破損1)/全国合計4,635棟 8月27日10時(消防庁)

亡くなった人の中には、路上や車内で見つかった人が含まれます。住宅被害は千葉県の14日朝の調査では85棟(半壊1、床上浸水45、床下浸水39)でしたが、同じ日のうちに178棟へ増え、17日には1,541棟になりました。大網白里市、千葉市、柏市、佐倉市などで広い範囲の浸水が報告されています。熊谷知事は「大変痛恨の極み」と述べました。

半壊の推移を並べると、8月19日14棟、20日78棟、21日135棟、23日151棟、25日302棟です。床上浸水も1,206棟から2,218棟へ、床下浸水も1,489棟から1,987棟へ増えました。県の第20報による半壊302棟の市別内訳は、佐倉市205棟茂原市78棟、山武市9棟、東金市6棟、千葉市2棟、館山市2棟です。全壊3棟は千葉市緑区、佐倉市上志津、大網白里市養安寺の各1棟でした。市町村による住家被害認定調査が進むと、当初「浸水」として数えられていた住家が「半壊」へ振り替わります。半壊以上と認定されると、被災者生活再建支援金や公営住宅の一時提供、住宅金融支援機構の災害復興住宅融資の対象に入ります。り災証明の被害認定が出そろうまで、この振り替えは続きます。

8月19日の集計で、死者が10人から13人になりました。市別の内訳は千葉市6人、市川市1人、佐倉市2人、柏市1人、市原市1人、八千代市1人、いすみ市1人です。前日まで千葉市4人でしたが6人となり、市原市が新たに加わりました。行方不明は2人から1人に減っています。住家被害も2,064棟から2,380棟へ増え、内訳は床上浸水が1,000棟から1,105棟、床下浸水が1,007棟から1,209棟です。現地調査が進むにつれて、数字はまだ動きます。

住家被害は、集計元によって数が動きます。8月17日の時点では、国(内閣府・消防庁)が1,541棟としていたのに対し、千葉県災害対策本部が同日14時にまとめた数は2,064棟でした。翌18日に国の集計が2,064棟へ揃い、県が先に動いて国があとから追いつく順番だったことがはっきりしました。増えた分はほぼ床上浸水(709→1,000棟)と床下浸水(790→1,007棟)です。この災害では被害が千葉県の外にも出ており、埼玉県で床上浸水1棟・床下浸水25棟が計上されています。全国の合計は2,090棟です。

8月18日時点の県の集計では、床上浸水が最も多いのは八千代市の246棟で、千葉市は170棟でした。その後の調査で千葉市が745棟へ増え、順位が入れ替わっています。調査が進むほど数字は動きます。

どこにどれだけ降ったか(市町村別)

被害の広がりは、降水量の分布とほぼ重なります。千葉県農林水産部が8月19日にまとめた資料から、8月13日の市町村別の降水量です。

市町村 24時間最大降水量 1時間最大降水量
千葉市 351.0mm 115.0mm
茂原市 240.0mm 57.0mm
佐倉市 239.0mm 97.0mm
市原市(牛久) 223.5mm 49.0mm
館山市 208.5mm 94.5mm
大多喜町 205.5mm 56.5mm
船橋市 192.0mm 62.0mm
我孫子市 186.0mm 61.0mm
君津市(坂畑) 143.0mm 46.0mm
鋸南町 114.0mm 41.0mm

千葉市の24時間351.0ミリは2位の茂原市より111ミリ多く、1時間115.0ミリも突出しています。一方で、24時間の総量が同じくらいでも1時間雨量には差があります。佐倉市は1時間97.0ミリ、館山市は94.5ミリと短時間に集中したのに対し、市原市(牛久)は49.0ミリ、大多喜町は56.5ミリでした。短時間に一気に降った市ほど、排水が追いつかずに道路や住宅の浸水が広がっています。

浸水した住宅が多い市(市町村別)

千葉県防災危機管理部の第16報(8月21日16時発表)による市町村別の内訳です。市町村の調査が進み、8月18日時点の集計から順位が入れ替わりました。

市町村 床上浸水 床下浸水
千葉市 745棟 89棟
八千代市 327棟 88棟
大網白里市 236棟 230棟
鎌ケ谷市 142棟 228棟
市川市 67棟 54棟
松戸市 65棟 353棟
柏市 60棟 103棟
市原市 56棟 69棟
四街道市 49棟
我孫子市 43棟 114棟
東金市 24棟 13棟
九十九里町 23棟 23棟
白井市 20棟 41棟
山武市 16棟 12棟
茂原市 15棟 193棟
習志野市 12棟 6棟
流山市 10棟 3棟
船橋市 9棟 13棟
佐倉市 6棟 22棟
八街市 5棟 8棟
長柄町 5棟 3棟
印西市 2棟 3棟
館山市 1棟 9棟

県全体で床上浸水1,938棟、床下浸水1,681棟です(このほか袖ケ浦市・南房総市・匝瑳市・横芝光町で床下浸水が各1棟)。

床上浸水が最も多いのは千葉市の745棟で、8月18日時点の170棟から大きく増えました。次いで八千代市327棟、大網白里市236棟、鎌ケ谷市142棟と続きます。床下浸水が最も多いのは松戸市の353棟で、鎌ケ谷市228棟、大網白里市230棟、茂原市193棟が並びます。

松戸市、我孫子市、茂原市、柏市は床下浸水が床上浸水を大きく上回り、被害の質が違います。降水量の表に名前がない市が並ぶのも特徴で、雨量そのものより、水がどこへ集まったかで被害地が決まっています。ハザードマップの浸水想定区域の外で55.7%の浸水報告が出たのも同じ理由です。

半壊は茂原市と佐倉市に集中している

同じ第16報による、全壊・半壊・一部破損の内訳です。半壊以上と認定されると、被災者生活再建支援金や公営住宅の一時提供の対象に入ります。

区分 市町村別の内訳
全壊 3棟 千葉市1(緑区)、佐倉市1(上志津)、大網白里市1(養安寺)
半壊 151棟 茂原市77棟佐倉市57棟、山武市9棟、東金市5棟、館山市2棟、千葉市1棟
一部破損 63棟 千葉市26棟、市原市17棟、東金市5棟、山武市4棟、流山市3棟、茂原市2棟、大網白里市2棟、館山市1棟、習志野市1棟、南房総市1棟、白子町1棟

床上浸水の数では千葉市が突出している一方、半壊は茂原市と佐倉市の2市で134棟と全体の9割近くを占めます。浸水の深さや土砂の流入によって、同じ浸水でも判定が変わるためです。判定の目安はり災証明は浸水の高さで決まるにまとめています。

8月27日時点で残っているもの、終わったもの

国土交通省の第13報(8月27日10時現在)で、いま止まっているものと復旧したものが分かれました。

分野 8月27日時点の状況
断水 復旧済み。千葉市で最大約100戸、8月14日から19日まで続いた
下水道 八千代ポンプ場、千葉市の越智ポンプ場とマンホールポンプ7基、茂原市の道目木ポンプ場、佐倉市のマンホールポンプ4基、四街道市のマンホールポンプ2基、市原市の菊間終末処理場はいずれも応急復旧済みになった
高速道路・国道 被災・雨量ともに通行止めなし
県道等 2区間が通行止め(法面崩落2)。県道生実本納線(旧千葉外房有料道路)は国の緊急復旧により8月26日15時に辺田十字路〜誉田ICが一般車両通行可となり、残る誉田IC〜大木戸ICの解除を目指している
鉄道 外房線 誉田〜大網は8月23日(日)始発に再開済み。小湊鐵道 里見〜上総中野は代行バスが続くが、里見〜月崎は9月5日、月崎〜上総中野は9月中旬に運転再開の予定
路線バス 1事業者5路線が運休(8月19日時点の2事業者7路線から減少)
土砂災害 227件(人家全壊1戸、半壊2戸、一部損壊21戸、ほかに確認中の箇所あり。人的被害なし)
河川の護岸 県管理の31河川111か所で変状を確認。応急対策は完了。浸水被害を確認した県管理河川は、県の痕跡調査が進んで5河川から17河川になった(浸水は解消)
都市公園 県内23公園と27施設が被災(27施設はいずれも千葉市で、うち24施設が高田排水路などの都市排水施設)
被災車両 国・県・千葉市が管理する道路は路肩に残る分も含め8月22日に撤去完了。その他の市町もほぼ全て完了し、残る2台は所有者が判明している(8月26日17時)
住まいの提供 UR賃貸住宅は県内15戸に加え、8月26日に県外(関東圏)で30戸を確保して合計45戸になった。県内では4戸の受入れが決まっている

応急復旧は、水を流せる状態に戻したという意味で、施設が元どおりになったわけではありません。

土砂災害は8月19日20時の96件から、20日20時に107件へ増えました。第5報の19件からは5倍を超えています。斜面の点検は今も続いており、この数はまだ動きます。家の裏や隣の斜面に、以前はなかったひび割れや土のふくらみがある場合は、市町村の担当課へ連絡してください。

8月27日と28日は、また激しい雨が降るおそれ

国土交通省の第13報(8月27日8時時点の気象状況)は、千葉県では27日(木)から29日(土)にかけて曇り時々雨または曇り一時雨で、27日と28日(金)は雷を伴って激しく降る所があるとしています。千葉県北西部・北東部では大雨警報(レベル3)が発表される可能性があり、低い土地の浸水と河川の増水への注意・警戒が呼びかけられています。27日6時から28日6時までの予想降水量は、多い所で1時間50ミリ、24時間100ミリです。8月21日から22日にかけて見込まれていた1時間30ミリ・24時間60ミリより多い量が想定されています。

あわせて知っておきたいのが、警報の出方が変わっていることです。銚子地方気象台は8月25日の第7回災害対策本部会議で、この豪雨による河川の堤防損傷などの状況を考慮し、千葉市と八千代市については大雨に関する警報等の発表基準(流域雨量指数基準)を通常より引き下げた暫定基準で運用していると報告しました。同じ雨量でも、この2市では平常時より早い段階で警報が出ます。警報が早く出るのは、それだけ川が持ちこたえにくくなっているという意味です。

気象庁は、レベル5特別警報を発表した市町ごとに気象の見通しをまとめた資料も公開しています。千葉市、市原市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、市川市、船橋市、松戸市、習志野市、柏市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、茂原市、東金市、山武市、大網白里市、九十九里町、白子町、長柄町の22市町が対象で、自分の市町のページだけを開けます。

川の護岸は111か所で傷んだままで、下水道のポンプも応急復旧の状態です。歩道や道路の脇に災害ごみを出している場合は、袋が破れて中身が流れ出さないか、雨が降る前に確認しておくと安全です。屋外での片付け作業は、雷が鳴り始めたら建物の中へ入ってください。

河川と土砂災害

令和8年8月千葉豪雨で浸水被害を確認した千葉県内の5河川(都川、村田川、鹿島川、瀬又川、小中川)の位置と空撮写真
浸水被害が確認された5河川の位置。都川、村田川、鹿島川、瀬又川、小中川。

出典:国土交通省ウェブサイト「令和8年8月千葉豪雨による被害状況等について(第9報)被災状況位置図等」を加工して作成(8月20日時点)

千葉県が管理する218河川のうち、浸水被害が確認されたのは都川、村田川、鹿島川、瀬又川、小中川の5河川です。都川は千葉市を、村田川は千葉市と市原市の境を、鹿島川は佐倉市などを、瀬又川は市原市を、小中川は大網白里市を流れています。いずれも8月20日6時30分時点で浸水は解消しました。大網白里市については、冠水の解消までに時間がかかった理由として、内水氾濫と外水氾濫の両方が起きた可能性があると専門家が指摘したことが報じられています。その後、県の痕跡調査が進み、浸水被害を確認した県管理河川は8月27日時点で17河川に増えました(いずれも浸水は解消。調査は継続中)。国管理河川では氾濫による被害情報は出ていません。ただし利根川水系の手賀川では、堤防の天端(てんば)2か所でひび割れが見つかり、応急対策が済んでいます。県管理の川では、このほか31河川111か所で護岸の変状などが確認され、応急対策が進められています(完了は6か所)。

区分 内容
国が管理する河川 氾濫による被害情報なし(8月14日8時時点)
千葉県が管理する河川 村田川でレベル5氾濫発生情報を発表。カメラ映像により氾濫を確認
ダム 洪水調節を実施 3ダム(継続中は0)。事前放流の基準に達したダムはなし
土砂災害 千葉県で6件(8月14日時点)。その後の調査で8月20日20時には107件

実際に氾濫が確認されたのは村田川です。市原市と千葉市緑区の境を流れる川で、市原市はこの川の洪水浸水想定区域に11,775世帯22,067人を対象とした緊急安全確保を出していました。国が管理する利根川などでは、氾濫による被害は報告されていません。

下水道は3つのポンプ場が止まった

施設 状況
千葉県印旛沼流域下水道 八千代ポンプ場(汚水) 浸水により機能停止(一部復旧済み)
千葉市 越智ポンプ場(汚水) 浸水により機能停止(排水作業中)
茂原市 道目木ポンプ場(汚水) 浸水により機能停止(排水作業中)

8月14日9時30分時点の状況です。あわせて千葉市では下水道のマンホール蓋が飛散しました。八千代ポンプ場の停止を受けて、印西市の千葉ニュータウン地域や八千代市の一部で下水道の使用自粛が呼びかけられています。避難情報や停電が解消したあとも残る種類の被害です。

道路は「切土崩落」と「雨量」で扱いが違う

令和8年8月千葉豪雨による道路の被災状況を示す千葉県内の地図。国道16号アンダーパスの冠水、県道67号生実本納線と県道20号千葉大網線の法面崩落の写真を含む
道路の被災箇所と通行止めの推移。左下が国道16号アンダーパスの冠水、両端が県道67号と県道20号の法面崩落。

出典:国土交通省ウェブサイト「令和8年8月千葉豪雨による被害状況等について(第9報)被災状況位置図等」を加工して作成(8月20日時点)

区分 路線・区間 原因
高速道路(被災) 千葉東金道路 大宮IC〜東金JCT の4区間 切土崩落
高速道路(被災) 圏央道 東金JCT〜大網白里SIC/茂原北IC〜茂原長柄SIC 切土崩落
高速道路(雨量基準) 千葉東金道路 千葉東JCT〜大宮IC、圏央道 松尾横芝IC〜東金JCTほか 雨量
有料道路 銚子連絡道路 横芝光IC〜松尾横芝IC 雨量
直轄国道 国道16号(千葉市中央区村田町) 冠水。水没した車両の乗員1人を搬送
補助国道 126号(東金市小野)、128号(茂原市茂原)、296号(佐倉市田町)、297号(市原市五井)、464号(船橋市小室町) いずれも冠水
県道等 千葉県8区間 法面崩落2、冠水4、スタック車両2

高速道路の通行止めは、雨がやめば点検して開けられる「雨量基準超過」と、復旧工事が必要な「被災」に分かれます。千葉東金道路と圏央道の一部で起きたのは切土崩落で、こちらは工事が終わるまで開きません。孤立した集落はありませんでした。

千葉県と千葉市は8月14日8時、緊急車両の通行を確保するため、災害対策基本法第76条の6第1項にもとづく区間指定を実施しました。県は7つの県土木事務所管内の県管理道路、千葉市は市内全域の市道が対象です。放置された車を移動できるようにする措置で、千葉市は14日15時47分に放置車両の移動を始めると告知しています。

鉄道・バス・空港

区分 状況
鉄道の施設被害 8月14日9時30分時点で被害情報なし
在来線 3事業者9路線で運転見合わせ
新幹線 運転見合わせなし
高速バス 11事業者33路線が運休(一部運休を含む)
路線バス 千葉県内の9事業者33路線が運休(一部運休を含む)
成田空港 欠航6便(13日)・24便(14日)。滞留者6,680人(14日3時)は9時までに解消
羽田空港 欠航8便、1時間以上の遅延198便(いずれも13日)
宅配便 2事業者で一部地域の集配が遅延

鉄道は設備そのものの被害情報が出ていない一方で、線路の冠水や土砂の流入、信号設備の故障により運転見合わせが続きました。8月15日は外房線の誉田〜茂原と東金線の大網〜成東が始発から運転を見合わせています。

停電は蘇我変電所の浸水が原因だった

停電は8月14日8時時点で約24,950軒あり、このうち約15,890軒は千葉市中央区の蘇我変電所が最大15センチほど浸水したことによるものでした。浸水そのものは解消し、安全を確認できた設備から順に送電が再開され、14日23時には県内で約2,000軒まで減っています。

支援と応急の体制

  • 災害救助法:8月13日付で18市に適用。第2報で館山市・白子町・長柄町、第3報で富里市・山武市・酒々井町・九十九里町が加わり、21市4町になった
  • 自衛隊:千葉県が帰宅困難者の輸送などのため災害派遣を要請
  • TEC-FORCE等:8人を派遣(リエゾン4人、JETT1人、応急対策班3人)。応急対策班は鎌ケ谷市と四街道市へ
  • 排水ポンプ車:千葉県内に3台を派遣
  • ホットライン:千葉県内の32市11町と構築

このほか、8月14日にJFEスチール東日本製鉄所(千葉市)から極微量の油が海上に流出しましたが、原因者により対応済みで、その後の流出はありません。

被害の広がり方に特徴がある

ウェザーニューズが浸水被害の報告約2万件を分析したところ、55.7%が浸水想定区域や低位地帯の外からの報告でした。川があふれる外水氾濫ではなく、降った雨が排水しきれずにたまる内水氾濫が広い範囲で起きたことになります。同社は住民生活や家屋浸水などの経済的影響を約4.3億円から12.9億円と試算しています。

第4報(8月15日10時現在)で分かったこと

国土交通省の第4報で、第2報の時点では出ていなかった被害が判明しました。

分野 第4報の内容
水道 千葉市で断水が発生(水道管の破損)。最大約100戸、8月15日7時時点で約50戸。応急給水を実施中
河川 千葉県管理の5河川で浸水被害を確認(関東地方整備局のヘリ調査による。県が詳細を調査中)
土砂災害 千葉県で11件(第2報の6件から増加。人的・人家被害の報告はなし)
鉄道の施設被害 外房線 土気〜大網と東金線 大網〜東金で道床流出、小湊鐵道 里見〜上総中野で土砂流入
下水道 被害が5市に拡大。千葉市はマンホールポンプ4基が停止(3基応急復旧)、市原市の菊間処理場は汚泥圧送機能が停止、佐倉市もマンホールポンプ4基が停止しバキューム車で送水中
高速道路 被災による通行止めが2路線12区間へ拡大(千葉東金道路6区間、圏央道6区間)。原因はいずれも法面崩落で、雨量基準による通行止めはなくなった
成田空港 欠航6便(13日)・28便(14日)・4便(15日)、1時間以上の遅延51便(13日)・96便(14日)

断水は第2報の時点では報告がなく、第4報で初めて記載されました。鉄道も第2報では「施設被害なし」でしたが、点検が進んで道床流出が判明しています。外房線の復旧に日数がかかるのはこのためです。

第5報(8月16日10時現在)の更新点

分野 第5報の内容
土砂災害 千葉県で19件(第4報の11件から増加)。人家被害ありとして詳細を確認中
高速道路 被災による通行止めが12区間から7区間へ減少。千葉東金道路は山田IC〜東金JCTの1区間のみとなり、圏央道 松尾横芝IC〜茂原長南ICの6区間が残る
下水道 四街道市が加わり6市に。マンホールポンプ2基が停止しバキューム車で送水中。佐倉市は応急復旧済み、市原市の菊間終末処理場は汚泥をバキューム車で運搬中
水道 千葉市の断水は約50戸のまま(8月14日から継続、応急給水中)
鉄道 外房線 誉田〜本納で道床流出。大網〜本納は8月18日、誉田〜大網は8月24日の再開を目指す。小湊鐵道 里見〜上総中野は再開時期未定
放置車両 国が千葉市へ、撤去用のレッカー車2台を8月15日から貸与
土砂災害危険警報 発表中の市町村はなくなった

土砂災害は6件(第2報)、11件(第4報)、19件(第5報)と日を追って増えています。調査が進むほど件数が積み上がる項目なので、この数字はまだ動きます。

内閣府の集計(8月16日10時現在)で住家被害は1,160棟へ

内閣府がまとめた被害状況で、住家被害の棟数が大きく増えました。市町村の調査が進んだためです。

区分 棟数
全壊 1棟
半壊 23棟
床上浸水 597棟
床下浸水 490棟
一部破損 49棟
合計 1,160棟

8月14日に報じられた178棟から、6倍を超える数になりました。床上浸水が597棟と最も多く、床下浸水490棟が続きます。内閣府は「住家被害の棟数は、災害対策基本法に基づく被害認定調査を受けた棟数とは必ずしも一致しない」と注記しており、り災証明の申請が進むとさらに動きます。

都市ガスも12,891戸で供給が止まっていた

ライフライン 内容
都市ガス 安全上の観点から八千代市と佐倉市の一部で12,891戸の供給を停止。8月15日に全戸で供給を再開
電力 関東地方で最大46,980件(8月13日22時)。復旧済み。蘇我変電所の水没に伴う停電は8月14日22時47分に解消。電源車は44台体制を維持
水道 千葉市で断水(水道管の破損)。最大約100戸、現在約50戸。応急給水を実施中
通信 KDDIは復旧済み。ほかの事業者は被害情報なし
給油所 佐倉市の24件中1件、山武市の13件中1件が設備不良で営業不可

都市ガスの供給停止は、これまでの発表では触れられていなかった項目です。八千代市と佐倉市では、停電と下水道の使用自粛に加えてガスも止まっていたことになります。

避難所と避難情報

8月17日9時時点で、避難所は8自治体19か所に72人です。発令されていた避難指示はすべて解除されました。119番通報を受けるちば消防共同指令センター、ちば北西部消防指令センター、船橋市消防局は、いずれも通常どおり稼働しています。

第6報(8月17日10時現在)の更新点

分野 内容
高速道路 被災・雨量ともに通行止めなし。直轄国道と補助国道の通行止めも解消
県道等 千葉県で6区間が通行止め(法面崩落4、冠水1、道路損壊1)
土砂災害 千葉県で19件。うち1件で人家全壊1戸(人的被害なし)
河川 県管理218河川のうち5河川で浸水被害。うち1河川は浸水解消済み
下水道 千葉市のマンホールポンプが4基から7基へ(5基復旧、2基応急復旧)。越智ポンプ場はバキューム車で送水中
放置車両 国が千葉市へ派遣したレッカー車が17台に(15日2台→16日5台→17日17台)。移動用ドーリー5セットとTEC-FORCEも投入
人的被害 死者が8人から10人へ(うち災害関連死1人)。行方不明2人、負傷40人
住家被害 1,160棟から1,541棟へ。床上浸水709棟、床下浸水790棟
交通マネジメント 8月16日に「千葉県災害時交通マネジメント検討会」を設置
鉄道 運転見合わせは2事業者2路線。小湊鐵道はバス・タクシーによる代替輸送

高速道路が全区間で開いた一方、土砂災害19件のうち1件で人家が全壊していたことが新たに記載されました。千葉市の下水道はマンホールポンプの停止が7基まで判明しています。

農林水産業の被害は約30億円に増えた

千葉県農林水産部の集計(8月24日正午時点)では、農林水産業の被害額は合計約30億円、被害は31市町村に及びます。8月19日時点の約19億700万円、21日時点の約28億円から、さらに積み上がりました。

区分 被害額 主な内容
農地・農業用施設等 約25億8,040万円 421か所。うち機場(用水ポンプ)の水没等が153か所で13億2,100万円
農作物等 約3億4,800万円 冠水1,109.52ha。うち水稲が1,043.17ha
水産施設等 約8,200万円 漁港・漁協施設ほか
農業生産・流通施設等 約3,040万円 農業用機械17台、なし生産施設4か所、ビニールハウス7か所、直売施設2か所など
家畜・畜産物等 約985万円 生乳2,500kgの廃棄、ブロイラー30,300羽の死亡

金額の8割以上を占めるのが農地・農業用施設です。内訳は水路(用水管の破損など)74か所で5億4,880万円、農道(路肩の崩壊など)73か所で2億3,220万円、ため池(堤体の陥没)8か所で2億1,200万円、田の畦畔の崩壊105か所で1億3,480万円、市原市の養老川では堰の護岸が崩落し1億円です。

最も大きいのは用水ポンプの水没153か所・13億2,100万円で、8月19日時点の88か所・11億950万円、21日時点の116か所・12億円から増え続けています。用水を送るポンプが動かなければ、次の作付けに直接ひびきます。

農作物では水稲の冠水が1,043.17haで最も広く、被害額は2億2,394万円です。このほかニンジン29.49ha(4,657万円)、ネギ18.42ha(4,523万円)、落花生4.50ha、エダマメ1.50ha(柏市)などが冠水しました。佐倉市ではネギ苗3,000パレットが被害を受けています。さといも、葉ショウガ、ピーマン、大豆、トマトなどは調査中です。

道路上の被災車両は、国・県・千葉市の分が撤去完了

国土交通省の第13報(8月27日10時現在)によると、国・千葉県・千葉市が管理する道路では、路肩に残っていた分も含めて8月22日に被災車両の撤去がすべて完了しました。千葉市以外の市町でも支援が進み、ほぼ全ての車両が撤去済みです。残る2台はいずれも所有者が判明しています(8月26日17時現在)。8月19日17時の時点では県全体で302台、21日時点でも46台が残っていたので、この1週間で片づきました。

国土交通省は第11報から、この車両を「放置車両」ではなく「被災車両」と呼んでいます。プロジェクトチームの名称も「道路の被災車両に対する円滑な対応に関するプロジェクト会議」に変わり、8月21日に第2回が開かれました。

撤去に使うレッカー車は、被害の残る市へ振り分けられています。8月20日は千葉県11台・八千代市3台・大網白里市1台、21日は八千代市3台、松戸市2台、鎌ケ谷市4台、柏市1台、四街道市3台の計13台です。車両移動用ドーリーは20日が7台(千葉県2・千葉市3・大網白里市2)、21日は大網白里市の2台になりました。レッカー車の配置は、その時点でまだ車が残っている市を示しています。

国道16号のアンダーパスでは、冠水により車両の水没に加えて人的被害も発生しました。国土交通省は第11報(8月23日)で、予防的な事前通行規制の導入や遮断機の設置を含めた進入防止対策の強化について、警察などの関係機関と連携して速やかに取り組むとしています。

タクシー54事業者、自動車整備42事業者が被害を受けた

被害は個人の車だけではありません。国土交通省の集計(8月26日22時時点)では、県内の交通・運輸の事業者にも広く被害が出ています。事業者の数は、調査が進むたびに増えています。

区分 被害
タクシー事業者 54事業者で車両の水没や設備の損壊(個人タクシーを含む)
自動車整備事業者 42事業者で施設・車両に浸水などの被害
トラック事業者 11事業者で車両に水没など、4事業者で事務所などに床下浸水
バス事業者 県内6事業者で施設・車両に浸水などの被害
運行中のタクシー 1事業者で運行中のタクシーが水没し、乗客1人が亡くなった
自動車検査場 千葉運輸支局の自動車検査場で1コースが閉鎖

整備工場が42事業者で被災していることは、車を直したい人に直接ひびきます。水没した車の修理や廃車の相談が集中する一方で、受ける側の工場も浸水しているためです。国は8月17日から、関東運輸局管内の車積載車(自家用)による有償運送を、水没車の撤去に限って千葉県内で例外的に認める運用を始めました。レッカーが必要な車の一時保管場所として、千葉運輸支局(千葉市美浜区新港)の敷地の一部も確保されています。

もう1つ、持ち主が分からない車については、8月14日に国から千葉県と関係市町村へ、被災車両のナンバーを運輸支局などに照会すれば保有者の情報を提供できると通知されています。自分の車が見当たらないときは、車のナンバーを控えたうえで市町村の担当課に相談すると、所在の確認につながることがあります。

SNSでの口コミ|9日目の街

発災から1週間が過ぎた時点のSNSでの口コミでは、幹線道路から一本入った路地の状況を伝える投稿が目立ちました。交通量のある道にまだ動かせない水没車が残っている、路地をのぞくと災害ごみが山のように積まれている、浸水した場所には流れてきた汚泥の跡がはっきり残っている、といった内容です。「軽くトラウマになっている」という声もありました。

9日目に入ると、生活の再開に関する投稿が増えています。駅前にまだ大きな家具や畳が積んであるという報告と並んで、冠水した小学校で、夏休み中の教員が片付けに入っている様子を伝えるものがありました。パイプ椅子などが敷地の端に積まれている状態で、新学期が近いことを気にする声が出ています。

通院先が変わったという投稿もあります。八千代市内の歯科医院が電話対応のみで臨時休診とし、翌週の復旧を目指すと告知していました。自宅が無事でも、かかりつけの医療機関や店舗が休んでいることで生活が戻らない状態が続いています。

ボランティアに関する投稿は、募集範囲の話から現場の話へ移りました。大網白里市では、大量の土砂と山砂が流れ込んだ集落で20人体制の作業が2日間行われ、高齢の夫婦の自宅がほぼ片付いたという報告がありました。猛暑のなかでの作業で、初めて参加したという投稿も見られます。濡れた家財の搬出という水害特有の作業が中心です。

農業では、稲刈りが進まないという声が出ています。田んぼが水に浸かって水が引くまで作業ができず、ぬかるみが残るために進みが悪いという内容です。落花生や野菜の被害と合わせて、収穫期に重なった影響が続いています。

市議会議員による巡回の報告では、「うちの地域にも来てください」という連絡が寄せられていること、り災証明と災害ごみに関する要望が多いことが伝えられています。高齢であることや制度を知らないことを理由に申請していない人が残っているのではないか、という指摘も出ていました。

SNSでの口コミは公式の調査結果ではありませんが、数字に表れない生活の戻り方を知る手がかりになります。

確認先

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ここに並べた数字は速報値で、市町村の調査が進むと変わります。とくに住宅被害は、14日の一日だけで85棟から178棟へ増えました。自分の家の被害を数に入れてもらうには、り災証明書の申請が入口になります。

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