【令和8年8月千葉豪雨】千葉の梨と落花生は今どうなっているか|産地の東葛飾は床下浸水が最も多かった地域、豊水は8月下旬から

千葉県大雨情報、県内全域まとめ、防災・気象情報

8月下旬から9月上旬は、千葉の梨が幸水から豊水に切り替わる時期です。千葉県の梨は栽培面積・収穫量・産出額のいずれも全国1位で、産地は東葛飾を中心に広がっています。その東葛飾は、今回の豪雨で床下浸水が積み上がった地域と重なります。

目次

梨の産地は、浸水が多かった地域と重なる

千葉県の梨づくりは、江戸時代の1769年に八幡地方(現在の市川市八幡地区)で川上善六が広めたのが始まりとされています。品種の「二十世紀」は、1888年に松戸市在住の松戸覚之助が、13歳のときに裏庭で見つけた梨の木を移植して育てたものです。県内の産地は、大消費地の東京に近い東葛飾地域に多くあります。

千葉県災害対策本部が集計した床上・床下浸水の内訳を、梨の産地に重ねると次のようになります。

床上浸水 床下浸水 梨との関わり
鎌ケ谷市 116棟 174棟(県内最多) 市内に約150件の梨農家がある産地。市が直売所の案内を出している
松戸市 34棟 147棟 「二十世紀」の発祥地
市川市 32棟 44棟 県内の梨栽培のルーツ

床下浸水が床上浸水を大きく上回るのが東葛飾の特徴です。住宅の被害としては軽く見えますが、農地や作業場、直売所は地面に近いところにあります。日本農業新聞は8月15日、県内の梨産地で園地や直売所などに浸水被害が出て、水が引くのに時間がかかり、今後の生育を心配する声が出ていると伝えました。

いま出ているのは幸水から豊水へ

品種 時期
幸水 8月上旬に県内各産地が出揃い、お盆ごろに最盛期
豊水 8月下旬から9月上旬。幸水に続く主力品種
あきづき・新高 9月から順次。収穫は10月中旬にほぼ終わる

幸水と豊水は、果実に袋をかけずに育てます。光が当たるほど糖度が上がるためで、夏の日差しをそのまま受けて甘くなります。千葉県は消費地に近く、完熟に近い状態まで樹につけておけるのも産地の強みです。

豪雨は、幸水の収穫が終わり、豊水に移る直前に来ました。木そのものが流されなければ収穫は続きますが、根が水に浸かった期間が長いと、その後の生育に影響が出ることがあります。今年の状況は産地ごとに違うため、直売所で聞いてみるのが確実です。

落花生は収穫の直前に水をかぶった

千葉県は落花生の生産量が全国1位で、2026年は県に落花生が導入されて150年目にあたります。8月13日からの豪雨は、収穫期に入る直前の畑を襲いました。

千葉県農林水産部の集計(8月19日正午時点)では、農林水産業の被害額は約19億700万円です。八街市では落花生のほか、にんじん、葉ショウガ、さといもが冠水し、多くがまだ調査中とされています。市は8月20日、県から提供された「にんじん」「ねぎ」「水稲」の事後対策の資料を公開しました。

この時期にしか出回らないのが、掘りたての生の莢をゆでる「ゆで落花生」です。品種は「おおまさり」で、乾燥させた落花生とは別のものとして扱われます。炒り豆では「千葉半立」が定評のある品種です。9月13日には、150周年の事業として八街中学校の校庭で落花生まつりが開かれる予定です。

買って応援するときの選び方

  • 直売所と道の駅:産地では梨の直売所が国道沿いや農園の敷地に並びます。浸水した直売所もあるため、遠出する場合は営業しているかを電話で確かめてから向かうと確実です
  • ふるさと納税:松戸市、我孫子市、八街市、船橋市、大網白里市などが災害支援の寄附を受け付けています。返礼品のある通常の寄附とは別枠のことが多いので、目的に合うほうを選びます(寄付の記事
  • 直接買う:会場で買う、直売所で買うという形は、そのまま生産者の収入になります

農家側の支援制度も動いています。日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金は限度額600万円・据置3年、農林漁業施設資金は1施設あたり300万円までで、県内10か所の農業事務所が相談窓口です。詳しくは被災した事業者・農家への支援にまとめています。

確認先

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梨の旬は品種ごとに2週間ほどしかありません。豊水が出ているのは今です。産地が被災した年でも、樹は実をつけています。

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