【令和8年8月千葉豪雨】住まいの再建に使えるお金|生活再建支援金は最大300万円、千葉市の応急修理は75万7,000円、自分で払うと対象外

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浸水した家をどう直すかを決める前に、金額の上限を知っておくと選択肢が変わります。総務省の千葉行政監視行政相談センターが、災害救助法が適用された市町向けに窓口案内をまとめました。国の生活再建支援金は住宅の壊れ方と再建方法で最大300万円、住宅の応急修理は73万9,000円以内、災害援護資金の貸付は350万円までです。いずれも入口はり災証明書です。

目次

先に決まるのは「被害の程度」

り災証明書は、住んでいる家の被害の程度を市町村が公的に証明する書類です。全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊、準半壊のどれに認定されるかで、使える制度と金額が変わります。生活再建支援金も応急修理も、この認定が出てから話が動きます。

申請には、り災(被災)証明願、身分証明書の写し、被災現場の写真(建物全体と被害箇所が分かるもの)が要ります。自己判定方式で交付を受ける場合を除き写真の提出は必須ではありませんが、早く交付を受けるために提出が呼びかけられています。車など住家以外の被害は「被災証明書」で、こちらは別の申請です。マイナポータルや自治体のシステムからのオンライン申請ができる場合もあります。

被災者生活再建支援金(国の制度)

住宅が全壊した世帯、半壊などでやむを得ず解体した世帯、大規模半壊・中規模半壊の世帯などが対象です。基礎支援金と、住宅をどう再建するかで決まる加算支援金の合計になります。

被害の程度 基礎支援金 再建方法 加算支援金 合計
全壊・解体・長期避難 100万円 建設・購入 200万円 300万円
補修 100万円 200万円
賃借(公営住宅を除く) 50万円 150万円
大規模半壊 50万円 建設・購入 200万円 250万円
補修 100万円 150万円
賃借(公営住宅を除く) 50万円 100万円
中規模半壊 ― 建設・購入 100万円 100万円
補修 50万円 50万円
賃借(公営住宅を除く) 25万円 25万円

世帯人数が1人の場合、それぞれの金額は4分の3になります。支給するのは被災者生活再建支援法人である公益財団法人都道府県センター(03-5212-9111)ですが、この制度が今回の災害に適用されるかどうかは、千葉県からの公示で決まります。公示を待つ間も、り災証明の申請と写真の保存は先に進められます。

国の制度から外れた世帯に千葉県の制度がある

住宅が全壊するなど生活基盤に大きな被害を受けたのに、国の制度の対象にならない世帯向けに、千葉県が独自の支援金を用意しています。こちらは県知事が対象と決めた自然災害が対象です。

区分 全壊・半壊等解体 大規模半壊 中規模半壊
住宅被害支援金 100万円 50万円 ―
住宅再建支援金(建設・購入) 200万円 200万円 100万円
住宅再建支援金(補修) 100万円 100万円 50万円
住宅再建支援金(賃借) 50万円 50万円 25万円

金額の考え方は国の制度とそろっており、世帯人数が1人なら4分の3になる点も同じです。窓口は市町村で、市川市は地域共生課(047-712-8618)、習志野市は危機管理課(047-453-9211)、佐倉市は危機管理課(043-484-6131)、印西市は開発建築課(0476-33-4657)、大網白里市は安全対策課(0475-70-0303)などが担当します。担当課が確定していない市町村は代表番号での案内です。

住宅の応急修理は73万9,000円以内、仮設住宅とは併用できない

災害救助法が適用されると、屋根、壁、窓、台所、トイレなど日常生活に欠かせない最小限の部分の修理を、市区町村が事業者に依頼して行う制度が使えます。

項目 内容
限度額 全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊:73万9,000円以内
限度額(準半壊) 損害割合10%以上20%未満:35万8,000円以内
要件 準半壊以上の住家被害を受けていること
要件 応急仮設住宅(民間賃貸住宅を含む)を利用しないこと。ただし修理工事中に限り利用できる
要件 自ら修理する資力がないこと(中規模半壊・半壊・準半壊の場合)
必要書類 自分で取得した修理業者の見積書、り災証明書、被災状況の写真など

注意したいのは、この制度を使うと今後、公費解体制度を利用できない場合があるという点です。直して住み続けるのか、解体するのかを決めてから申し込むことになります。全壊の家でも、応急修理をすれば住める場合は対象になります。

災害援護資金は最大350万円、据置期間中は無利子

負傷や、住居・家財(自動車を含む)の被害に対する貸付です。災害救助法が適用された災害が対象なので、今回の21市4町に住んでいれば入口には立てます。

被害の状況 世帯主に1か月以上の負傷あり 負傷なし
負傷のみ 150万円 ―
家財の3分の1以上の損害 250万円 150万円
住居の半壊 270万円 170万円
住居の全壊 350万円 250万円
住宅全体の滅失または流失 350万円 350万円

所得制限があり、前年の総所得金額が世帯人員1人で220万円、2人で430万円、3人で620万円、4人で730万円、5人以上は1人増すごとに30万円を加えた額までです。ただし住居が滅失した場合は1,270万円になります。利率は年1.5%で、据置期間中は無利子です。据置期間は3年(特別の場合5年)、償還期間は据置期間を含めて10年です。

亡くなった方の遺族への災害弔慰金

市内で住宅が5世帯以上滅失した災害などで亡くなった方の遺族に支給されます。生計維持者が亡くなった場合は500万円、それ以外の方の場合は250万円です。受け取れるのは配偶者、子、父母、孫、祖父母の順で、いずれもいない場合に限り、同居または生計を同じくしていた兄弟姉妹が受け取れます。重い障害が残った方には災害障害見舞金があり、こちらを受けている場合は弔慰金から差し引かれます。

住む場所の確保

住家が滅失し、自分の資力では住宅を確保できない方には、公営住宅、賃貸型応急住宅(民間賃貸住宅を借り上げたもの)、建設型応急住宅の提供がある場合があります。県の窓口は県土整備部住宅課の県営住宅管理班(043-223-3222)で、市町村側は住宅政策課や建築課が担当します。前述のとおり、応急仮設住宅を使うと住宅の応急修理は原則として使えません。

自分で費用を出して解体業者と契約し、解体・撤去したあとに市が費用を払い戻す「自費解体」の制度もあります。こちらは着手前に市町村へ確認してください。順番を間違えると払い戻しの対象から外れることがあります。

どこに聞けばいいか分からないとき

総務省の千葉行政監視行政相談センター「きくみみ千葉」が、制度をまたいだ相談を受けています。電話は行政相談専用ダイヤル0570-090110(IP電話などから使えない場合は043-244-1100)で、受付は平日9時から16時45分です。来所での相談は千葉市中央区中央港1-11-3の千葉地方合同庁舎7階、FAXは043-246-9829です。

弁護士に直接聞ける機会もあります。柏市社会福祉協議会と災害支援ネットワークちば(CVOAD)は、8月23日(日)14時から16時に、ラコルタ柏(柏市中央公民館)5階講堂で生活再建説明会と相談会を開きます。参加費無料、事前申込は不要です。千葉県弁護士会と柏市が協力しています。

社協の生活福祉資金も使える

千葉市は8月20日、支援メニューに生活福祉資金貸付を加えました。低所得世帯、日常生活で介護を要する高齢者がいる世帯、身体障害者・知的障害者などがいる世帯を対象に、社会福祉協議会が資金を貸し付け、民生委員と社協が援助指導を行う制度です。千葉県も「生活福祉資金貸付制度(災害援護費)」として、災害により臨時に必要となった費用の貸付を周知しています(県健康福祉指導課 043-223-2309)。

災害援護資金(世帯主の1か月以上の負傷、住居の全半壊、家財の3分の1以上の損害が要件)とは別の制度で、窓口も市町村社協です。どちらに当たるか分からない場合は、住んでいる市町村の社会福祉協議会へ状況を伝えるところから始まります。

千葉市の応急修理は限度額が75万7,000円

千葉市は8月20日、災害救助法に基づく住宅の応急修理について制度の概要を公表しました(手続きの詳細は準備中)。限度額は大規模半壊・中規模半壊・半壊で75万7,000円以内、準半壊で36万7,000円以内です。総務省のガイドブックに載っている73万9,000円・35万8,000円とは額が違うので、住んでいる市の発表を優先してください。

もっとも注意が要るのは支払いの流れです。応急修理は市から修理業者に依頼し、市が業者へ直接支払う制度です。千葉市は「自ら修理業者に直接修理を依頼し、業者に支払ってしまったものは支援の対象となりません」と明記しています。先に自分で頼んで払ってしまうと、あとから申請しても戻りません。見積書は取りますが、契約と支払いは市を通します。

修理は原則として災害発生の日から3か月以内に完了させます。対象は現に住んでいる住宅の居室、台所、トイレなど日常生活に必要最小限の部分で、空き家、物置、車庫は対象外です。限度額を超えた部分と対象外の部分は自己負担になり、修理業者と別に契約することになります。申し込みには申込書、り災証明書の写し、修理業者の見積書が要ります。制度を使えるかは被害状況を確認して判断されるため、片付けや清掃の前に被害箇所の写真を撮っておく必要があります。問い合わせは千葉市住宅政策課(043-245-5809)です。

千葉市は「どの制度を使うか」がまだ決まっていない

被災者生活再建支援金には、国の制度、千葉県の制度、千葉市の制度(小規模自然災害に係るもの)の3つがあります。千葉市は8月21日22時時点で「いずれの制度が適用となるか調整中です」として、3つとも準備中の表示のままです。災害見舞金と災害援護資金貸付も準備中です。

制度 8月21日時点
被災者生活再建支援金(国・県・市の3制度) どの制度が適用になるか調整中
千葉市の災害見舞金 準備中
災害援護資金貸付 準備中
災害弔慰金・災害障害見舞金 受付中
生活福祉資金貸付(社協) 受付中

千葉市が8月21日に出した「支援まとめ」のチラシでは、災害見舞金と被災者生活再建支援金に「受付時期未定」の注記が付き、災害援護資金貸付には付いていません。援護資金の問い合わせ先は地域福祉課(043-245-5218)、受付窓口は各区の地域づくり支援課です。住居や家財に著しい損害を受けた世帯が対象で、生活を立て直すための資金を貸し付ける制度です。

どの制度になっても、入口はり災証明書の被害認定です。制度が決まるのを待つあいだにできるのは、り災証明の申請と写真の保存です。決まってから写真を撮り直すことはできません。

住宅の建て替えや補修に必要な資金の融資については、住宅金融支援機構が「災害復興住宅融資」を扱っています。千葉市はこれを「被災住宅への融資相談」として案内しています。

項目 内容
対象 全壊、大規模半壊、中規模半壊または半壊した住宅で、り災証明書の交付を受けた方
相談先 住宅金融支援機構カスタマーセンター 災害専用ダイヤル 0120-086-353(通話無料)
受付時間 9時〜17時。土日祝も受け付ける

ここでも入口はり災証明書です。市役所が閉まっている土日に相談できる窓口は多くないので、平日に動けない場合の選択肢になります。融資の限度額や金利は住宅の建て方や時期によって変わるため、機構へ直接確認してください。

確認できる公式情報

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ガイドブックの窓口欄には「確認中」と書かれた市町村がまだ残っています。担当課が固まっていない段階でも、代表番号にかければ担当につないでもらえます。応急修理と公費解体は片方を選ぶと片方が使えなくなるので、見積もりを取る前に市町村へ順番を聞いてください。

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