9月1日の更新:道路上の被災車両の撤去は終わりました。国・県・千葉市が管理する道路では路肩に残っていた分も含めて8月22日に完了し、その他の市町でも8月31日に完了したと国土交通省の第14報が公表しています。千葉市の内訳は幹線道路321台(8月19日完了)と生活道路63台(8月22日完了)の計384台です。撤去された車は市役所などで保管されており、引き取りの連絡先は043-245-5396(平日9時〜17時)またはhochisyaryo@city.chiba.lg.jpです。停めていた場所、メーカー、車種、色、ナンバープレートを控えてから連絡します。
水につかった車をどう動かすかで、多くの人が足止めされています。県内では1,000台以上が動けなくなり、JAFには8月13日夜から15日昼までに約2,000件のレッカー要請が集中しました。すぐに来てもらえる状況ではありません。何がボトルネックになっているのかと、路上に置いたままの車がどうなるのかを見ていきます。
レッカーの要請は約2,000件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 要請件数 | 約2,000件(8月13日夜〜15日昼) |
| 動けなくなった車 | 県内で1,000台以上 |
| 対応 | 全国の支部から派遣された特別支援隊を含め、レッカー車約70台 |
単純に割っても1台あたり30件近い計算になります。順番が回るまで日単位で待つことを前提にしてください。
時間がかかっている理由は「運び先」
要請が多いことに加えて、1件あたりの作業時間そのものが延びています。理由は運び先です。水没した車は本来、整備工場へ運んで点検します。ところが今回はお盆の期間と重なり、受け入れ先の整備工場が休業していました。そのため、依頼した人の自宅まで運ぶケースが出ています。
整備工場へ運べば1回で完了する作業が、いったん自宅へ運んで後日また運び直す形になります。レッカー車の往復が増え、次の現場へ向かうまでの時間も延びます。
路肩にレッカー待ちの車が並ぶことで車線が狭くなり、各地で渋滞も起きました。撤去が進まないと道路の回復も遅れる、という連鎖になっています。
待っている間にやっておくこと
- エンジンをかけない。国土交通省とJAFは、外観に問題がなくても感電や車両火災のおそれがあるとして、自分で始動しないよう呼びかけています
- バッテリーのマイナス側の端子を外す。外した端子がバッテリーに触れないようテープなどで覆う
- ハイブリッド車と電気自動車は高電圧のバッテリーを積んでいるため、むやみに触らない
- 写真を撮る。車全体、水につかった高さがわかる位置、室内の状態、ナンバーが読めるカット。保険とり災届出証明の両方で使える
- 保険会社へ先に連絡する。レッカーの手配を保険のロードサービスで行える契約もある
路上に置いたままの車は撤去されている
千葉市は8月17日9時12分、交通の支障になるとして道路上の放置車両の撤去を始めたと告知しました。自分の車が路上に残っている場合、すでに移動されている可能性があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問い合わせ | 千葉市 土木管理課 放置車両お問い合わせ窓口(043-245-5383) |
| 保管場所 | 市役所本庁舎駐車場脇(将来活用検討地)/中央・美浜土木事務所/蘇我コミュニティセンター/緑土木事務所/緑区役所/緑保健福祉センター/北谷津清掃工場 |
| 注意 | 保管場所は今後の状況に応じて変わる可能性がある |
撤去の根拠は、千葉県と千葉市が8月14日8時に行った災害対策基本法第76条の6第1項にもとづく区間指定です。緊急車両の通行を確保するための措置で、県は7つの県土木事務所管内の県管理道路、千葉市は市内全域の市管理道路が対象になりました。国は千葉市へ、撤去用のレッカー車2台を8月15日から貸与しています。
心当たりのある人は、まず窓口へ電話して保管場所を確認してください。保管場所は7か所に分かれており、区をまたいで運ばれている可能性もあります。
国が派遣したレッカー車は17台に増えた
国は千葉市に対し、8月15日から災害時応援協定にもとづくレッカー車2台と移動用ドーリー5セットを派遣し、16日に3台を追加(計5台)、17日にはさらに12台を追加して計17台としました。TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)も入り、市道でドーリーを使った放置車両の移動と、カラーコーンによる安全の確保が進められています。8月16日には「千葉県災害時交通マネジメント検討会」も設置されました。
民間のレッカーが順番待ちになる一方で、路上の車は行政側の体制で動かす形が強まっています。自分の車が路上に残っているなら、業者を待つより先に市の窓口へ確認したほうが早く所在がつかめます。
レッカーを待つ間の移動手段として、日本カーシェアリング協会が大網白里アリーナを拠点に車両の無償貸出を始めました。8月20日から受付で、県内どこに住んでいても対象です。詳しくは水没した車の保険はいくら出るのかにまとめています。
幹線道路の撤去は終わり、レッカー車は市ごとに配られている
国土交通省の第10報(8月21日10時現在)によると、国・千葉県・千葉市が管理する幹線道路では、路肩に残っていた車も含めて撤去が完了しました。残るのはその他の市町村の道路にある157台です(8月20日17時現在)。8月19日17時に県全体で302台だったので、2日でおよそ半分になりました。
国が派遣したレッカー車は8月19日にいったん撤収し、20日からは被害の残る市へ振り分けられています。
| 日付 | レッカー車の配置 |
|---|---|
| 8月20日 | 千葉県11台、八千代市3台、大網白里市1台(計15台) |
| 8月21日 | 八千代市3台、松戸市2台、鎌ケ谷市4台、柏市1台、四街道市3台(計13台) |
車両移動用ドーリーは、20日が千葉県2台・千葉市3台・大網白里市2台、21日は大網白里市の2台です。レッカー車が置かれている市は、その時点でまだ動かせない車が残っている市でもあります。
持ち主が分からない車は、ナンバーから照会できる
国土交通省は8月14日、千葉県と関係市町村に対し、被災した車両のナンバーを運輸支局などに照会すれば保有者の情報を提供できると通知しました。流されて場所が分からなくなった車も、ナンバーを控えて市町村の担当課に相談すると所在の確認につながることがあります。
運ぶ側の制約も緩められました。8月17日から、関東運輸局管内の車積載車(自家用)による有償運送が、水没車などを撤去する場合に限って千葉県内で例外的に認められています。レッカーが必要な車の一時保管場所として、千葉運輸支局(千葉市美浜区新港)の敷地の一部も確保されました。
ただし受け入れる側も被災しています。県内では自動車整備事業者29社、タクシー事業者44社で車両や施設に浸水などの被害が出ており、千葉運輸支局の自動車検査場は1コースが閉鎖されたままです。修理の見積もりや車検が普段どおりの日数で進まないことは、見込んでおいたほうがよさそうです。
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順番待ちは避けられません。待っている間にエンジンをかけてしまうと、直せたはずの車が火災につながります。触らずに写真を撮って、保険会社と窓口へ連絡するところまでを先に済ませてください。
