佐倉城址公園(佐倉市城内町官有無番地)は入園無料の歴史公園です。来る前に決まるのはどの駐車場に停めるかと、どれだけ上り下りを歩くかの2つです。
この公園は佐倉城跡そのもので、園路は堀と土塁のあいだを縫って通ります。そして隣に国立歴史民俗博物館があり、駐車場も休みも別に決まっています。佐倉市はその取り違えについて、公式ページの冒頭で名指しの注意を出しています。

公園の駐車場と、博物館の駐車場は別
佐倉市の佐倉城址公園のページは、案内文より先に注意書きを置いています。公園の利用者が隣接する国立歴史民俗博物館の駐車場を使ってしまう例が散見されるため、図の青い区画は博物館利用者用であり、公園に来る人は黄色い区画の公園駐車場を使ってほしい、という内容です。
取り違えが起きる理由もはっきりしています。博物館側の案内も駐車場を「大駐車場あり(無料)」としていて、どちらも無料だからです。停めた場所で料金が変わるわけではないぶん、案内に従うかどうかだけが分かれ目になります。
駐車場は無料ですが、桜と菖蒲のシーズンは満車になり周辺道路も混雑するとして、市は公共交通機関をすすめています。電車なら京成佐倉駅から徒歩約20分、JR佐倉駅から徒歩約25分。バスはちばグリーンバスの田町車庫行きで、京成佐倉駅南口またはJR佐倉駅北口から「国立博物館入口」か「国立歴史民俗博物館前」で降りて徒歩約5分です。JR佐倉駅からは「宮小路町」で降りて徒歩約10分という経路も案内されています。
歩くのは城の地形。空堀と土塁がそのまま残っている
市の説明によれば、佐倉城は慶長15年(1610年)に佐倉へ封ぜられた土井利勝が翌年から元和2年(1616年)までに築いた平山城です。北に印旛沼、西と南に鹿島川・高崎川が流れる低地へ、標高30m前後の台地先端が西向きに突き出した地形を利用し、水堀・空堀・土塁で守りを固めました。
その地形が公園の骨格になっています。天守閣跡、巨大な馬出し空堀、水堀に守られた南出丸と西出丸が見どころだと市は書いています。堀の底や土塁の上を通る道があり、平坦な公園を想像して来ると歩く量が変わります。天守閣跡の脇には土井利勝が植えたと伝わる樹齢約400年の「夫婦モッコク」(千葉県指定天然記念物)があります。
園内には、乳母が子どもを池のほとりで遊ばせていて誤って溺れさせたという話が伝わる「姥が池」、茶室の三逕亭、菖蒲園、牡丹や梅、紅葉もあります。

建物はほぼ残っていない。残るのは西出丸の門ひとつ
期待の方向を間違えやすいのがここです。市の説明は明快で、佐倉城は明治時代に連隊が置かれる際に解体されたため、城内の建造物は西出丸にある小規模な薬医門のほかは一切残っていません。天守閣も櫓も門も、跡地だけです。
それでも大手門跡から西の台地は市の史跡として良好に保存されており、往時の地形をしのべる、というのが市の位置づけです。千葉県で唯一、日本100名城に選定されているのもこの保存状態によります。石垣を見に行く城ではなく、土の造形を見に行く城だと考えると外しません。

陸軍の遺構が各所に残っている
城が壊された理由そのものが、この公園のもうひとつの層になっています。明治維新後、城址には陸軍歩兵第二連隊(のちの第五十七連隊、通称・佐倉連隊)が置かれ、昭和20年の終戦まで軍隊が駐屯していました。市の散策マップには「飛び降り訓練用の12階段」や佐倉連隊倉庫(脂油庫)、佐倉兵営跡の碑、東京鎮台佐倉営所病院跡の碑が記されています。城跡を歩いているつもりで、近代の訓練施設に行き当たる構造です。
公園の本格的な整備が始まったのは昭和54年度からで、水堀の復元、本丸跡・出丸跡・三逕亭の整備が進みました。昭和58年には明治百年記念事業として、隣接地に国立歴史民俗博物館が開館しています。
100名城スタンプは、管理センターで24時間押せる
日本100名城のスタンプ(No.20 佐倉城)は佐倉城址公園センター(管理センター)にあります。公園東端の自由広場、佐倉東高校の西隣にある城郭風の建物で、国立歴史民俗博物館とは反対側です。
ここで押さえておきたいのが2つ。ひとつはスタンプが建物内と入口前のスタンプ台の両方にあり、365日24時間押せること。もうひとつは、歴博のミュージアムショップにあったスタンプ台は当面撤去されていると市が案内していることです。博物館側で押すつもりで行くと空振りします。
センターは佐倉城の模型や古写真、出土遺物を展示していて、開館時間は4〜10月が9時〜17時、11〜3月が9時〜16時30分、1月1日から3日は休館です。歴博の駐車場からは徒歩10分ほどかかると市は書いています。
茶室の三逕亭は、一服800円で立ち寄れる
園内の茶室・三逕亭は、昭和57年に東京の乃木神社から譲り受けて解体・移築復元したものです。京都・大徳寺孤篷庵の忘筌を模した造りで、三つの道(逕)が合する場所にあることから名づけられました。
日曜日や祝日を中心に呈茶席が設けられ、10時から15時30分、一服800円(お菓子付き)です。市は料金を改定したと明記しています。日時の詳細は文化課(043-484-6191)の扱いです。
貸席として借りることもでき、茶室1室で半日5,500円、1日11,000円。ただし市外居住者は倍額で、利用できるのは茶道、句会、歌会、詩吟、謡曲、琴などに限られます。営利目的は不可、火気は炭手前も含めて一切使用できません。開館は9時から16時、休館は12月25日から1月4日です。
桜は約50品種1,100本。混む時期は市が公共交通をすすめている
市の散策マップは、春に約50品種・1,100本の桜が咲くと書いています。品種数が多いぶん咲く時期に幅が出るのがこの公園の特徴です。前述のとおり、桜と菖蒲のシーズンは駐車場が満車になり周辺道路が混雑するため、市自身が公共交通機関をすすめています。
なお園内でのドローンの飛行は、佐倉市都市公園条例第5条8号の「公園の公衆の利用を妨げる行為」に当たるとして原則禁止です。落下による負傷の可能性が理由として挙げられています。
隣の国立歴史民俗博物館は、別の条件で動く
公園の郭の一部に建つ国立歴史民俗博物館は、公園とは開いている時間も休みも別です。開館時間は3〜9月が9時30分〜17時、10〜2月が9時30分〜16時30分で、入館は閉館の30分前まで。休館日は毎週月曜(祝日の場合は開館し翌平日休館)と年末年始(2026年12月27日〜2027年1月5日)です。同じ敷地内にあるくらしの植物苑は通年9時30分〜16時30分で、入苑も閉苑の30分前までとなっています。
入館は有料で、2026年8月18日には第4展示室の一部閉鎖が告知されています。月曜に公園だけを歩くつもりなら問題ありませんが、博物館を組み込むなら曜日と展示の状況を先に確かめてください。
立ち入り制限の案内は、リンクが機能していない
市のページには「佐倉城址公園の立ち入り制限箇所について(佐倉城址公園にお越しになる方は、下記のリンク先のページもご覧ください)」という見出しが出ています。ところがその下にあるはずのリンクが空で、参照先のページに辿り着けません。公園緑地課のページ一覧にも該当ページは見当たりませんでした。
城跡は斜面と堀が多く、区域によって立ち入りが制限されることがあります。現在どこが制限されているのかを事前に知りたい場合は、佐倉城址公園管理センター(043-484-0679)か公園緑地課(043-484-6165)に直接聞くのが確実です。
佐倉城址公園で開かれるイベントの記事
情報の確認について
本記事の駐車場の注意、アクセス、城の歴史と遺構、三逕亭の料金と条件、管理センターの開館時間、100名城スタンプの扱い、ドローンの取り扱いは2026年8月28日に佐倉市の佐倉城址公園のページと同市の散策マップで確認しました。国立歴史民俗博物館の開館時間、休館日、駐車場、展示室の閉鎖は同館の利用案内によります。桜の見頃と園内の催しは年によって動くため、出かける前に市と同館の最新の案内を見てください。
写真:空堀と土塁=EXECUTOR(Wikimedia Commons/パブリックドメイン)、水堀=Nankou Oronain(CC BY-SA 3.0)、薬医門=Monado(CC BY-SA 2.5)
営業中
- ジャンル
- 歴史公園(城跡)
- 住所
- 千葉県佐倉市城内町官有無番地
- 営業時間
- 公園の開園時間は市が公示していない。佐倉城址公園センターは4〜10月が9時〜17時、11〜3月が9時〜16時30分。100名城スタンプは建物内外にあり24時間押せる
- 休業日
- 公園に定休日の案内はなし。佐倉城址公園センターは1月1日〜3日休館、茶室の三逕亭は12月25日〜1月4日休館
- 駐車場
- 無料。桜と菖蒲のシーズンは満車になりやすく、市は公共交通機関をすすめている。隣接する国立歴史民俗博物館の駐車場は博物館利用者用のため、公園に来る場合は公園の駐車場を使う
- 料金
- 入園無料。茶室・三逕亭の呈茶席は一服800円(お菓子付き)。貸席は半日5,500円、1日11,000円で市外居住者は倍額
- 無料
- 駐車場あり
情報確認日: 2026-08-28
開催場所の情報が一致するイベントを自動表示しています。
現在、開催中または開催予定のイベント情報はありません。


