【横芝光町】中台梯子獅子2026は8月30日正午、御神木にかけた梯子で舞う|日曜はバスが動かない

中台大宮神社の梯子獅子。御神木にかけた梯子に取りついて舞う二人立ちの獅子

Event Overview

御神木にかけた梯子に取りつく中台梯子獅子(横芝光町公式サイトより) 山武郡横芝光町の中台大宮神社で、2026年…

  • 2026/8/30 12:00 - 2026/8/30 13:00
  • 中台大宮神社
  • 告知に記載なし(社殿での奉納行事)
中台大宮神社の梯子獅子。御神木にかけた梯子に取りついて舞う二人立ちの獅子
御神木にかけた梯子に取りつく中台梯子獅子(横芝光町公式サイトより)

山武郡横芝光町の中台大宮神社で、2026年8月30日(日)の正午から「中台梯子獅子(なかだいはしごじし)」が奉納される。境内の御神木である銀杏に長梯子をかけ、二人立ちの獅子がその上で紙吹雪をまき、上体を反らす「でんぐり」や逆立ちを見せる。町指定の無形民俗文化財で、伝承しているのは中台神楽保存会。所要は1時間程度だ。

横芝光町の観光まちづくり協会のサイトにも掲載がなく、告知は町の広報紙がほぼ唯一という行事になっている。

目次

開催概要

行事名 中台梯子獅子(中台風祭り)
日時 2026年8月30日(日)正午から1時間程度
会場 中台大宮神社(山武郡横芝光町中台1367)
文化財区分 横芝光町指定無形民俗文化財(平成21年4月1日指定)
伝承団体 中台神楽保存会
観覧料 告知に記載なし(社殿での奉納行事)
申込 不要(事前申込の案内なし)
駐車場・トイレ 公表なし
荒天時 公表なし。当日は横芝光町社会文化課(0479-84-1358)へ
アクセス 銚子連絡道路「横芝光IC」から車で約15分

「梯子獅子」だが、梯子を使わない年がある

名前から梯子の曲芸が必ず見られると思って行くと、当てが外れることがある。演目は毎年変わるからだ。

2025年8月31日の回について、町の広報紙は「今年の演目は、『ヒョットコ』が寝ていた『獅子』を『玉』で釣る『玉じゃれ』」と報告している。広報が載せた写真3点はいずれも地上の舞台での演技で、梯子を上る場面は1枚も出てこない。町の観光ページも「ヨサコイや三味線など、毎年さまざまな演目が行われます」と書いている。

2026年に何が演じられるかは公表されていない。梯子の芸に照準を合わせるより、その年の演目を見に行くつもりで足を運ぶほうが気楽に楽しめる。

梯子は今は約6m。かつては13.7mで33段あった

梯子の長さは、調べる場所によって数字が変わる。まとめサイトの多くは「13.7m・33段の大梯子」と書いているが、これは昔の姿だ。

町の文化財ページは「元は約13.7m・33段、現在は約6.5m」と整理しており、2026年の告知である広報令和8年8月号は「約6mの長梯子」としている。当年の一次告知を採るなら約6mだ。町の観光ページには「約14m、33段」という記述が現行形で残っているが、文化財ページと矛盾しており、古い記述が更新されずにいる可能性が高い。

短くなった時期もおおよそ見当がつく。2012年に撮影された記録映像の説明は「約15m、33段」としており、2024年の新聞報道は「7メートル」と伝えている。つまりこの十数年のあいだに、梯子は半分以下の高さになった。行く前に「13.7mの大梯子」を思い描きすぎると拍子抜けするが、逆にいえば、かつての規模を知っていると今の6mの意味が違って見えてくる。

梯子の上で上体を大きく反らせる中台梯子獅子
梯子の上で上体を反らせる場面。緑地に牡丹を染めた胴幕をまとう(横芝光町公式サイトより)

梯子を使う年の様子は、町が公開している写真から伝わってくる。そして見るほどに、この芸の危うさに気づく。梯子は丸太と角材を組んだもので、命綱もネットもない。そして演者は草鞋(わらじ)履きのまま横木に足をかけている。獅子頭を持つ前の人と胴幕に入る後ろの人、二人分の体重が同じ梯子にかかった状態で、上体を後ろへ反らす「でんぐり」に入る。梯子の足元はよしずで囲われ、竹に白い紙垂を垂らした忌竹が立てられていて、演技する場所そのものが祭場として区切られていることも写真から読み取れる。

日曜だから町のバスは1台も動かない

公共交通で行くつもりなら、ここを読んでから計画を立てたい。

横芝光町の町内コミュニティバスは光ルートと横芝ルートの2系統があるが、運行日は月曜から土曜まで。開催日の日曜は全便運休する。しかも両ルートの停留所を全部たどっても、中台を通る便はそもそもない。

日曜に中台へ入れる公共交通は、成田空港第2ターミナルと横芝屋形海岸を結ぶ空港シャトルバスだけだ。「横芝中台(殿塚・姫塚)入口」という停留所がある。ただし正午の開始に間に合う便は10:42着の1本のみ。その次の到着は13:22で終わったあとになる。帰りは11:56発だと開演直後に離脱することになるので、実質15:16発を待つことになり、現地滞在は4時間半になる。運賃は全区間現金300円、ICカード270円。

JR総武本線の横芝駅からは直線で約5.7km離れており、歩ける距離ではない。駅からはタクシーになる。車で行くのが最も素直だが、神社の駐車場については町も公表していないため、事前に社会文化課へ確認しておくと確実だ。

徒歩圏にコンビニがない。正午開始の暑さに備える

会場から最も近いコンビニでも直線で約2kmある。徒歩で調達できる場所ではないので、飲み物は来る途中で買っておきたい。8月末の正午からの1時間は、一日のうちで最も気温が上がる時間帯にあたる。日陰の確保も含めて、暑さ対策は普通の夏祭りより真剣に考えておくほうがいい。

同じ日に鬼来迎の企画展、歩けば国史跡の古墳

8月30日は、町の図書館で企画展「国指定重要無形民俗文化財 鬼来迎〜中世仏教の息吹き〜」も開かれている。鬼来迎は町内の広済寺で毎年8月16日に上演される全国唯一の古典的仏教劇で、こちらは国指定。同じ日に町の2つの伝統芸能に触れられる日程になっている。横芝光町の8月には、ほかにも屋形海岸の浜の盆踊り(8月15日)や九十九里浜の星空観賞会(8月22日・29日)があり、海側の行事と内陸の神事で性格が分かれている。

会場から直線で約0.89kmのところには、国史跡の殿塚・姫塚古墳がある。6世紀後半の前方後円墳で、殿塚は墳丘長88m。出土した埴輪は2024年8月27日に国の重要文化財へ指定されたばかりだ。見学は終日無料だが駐車場はない。バス停の名前が「横芝中台(殿塚・姫塚)入口」なので、シャトルバスで来るなら待ち時間にちょうどいい距離にある。

本来は台風を鎮める風祭

この行事はもともと風祭(かざまつり)だ。立春から数えて210日目は台風が来やすいとされ、その二百十日に合わせて台風を鎮め、五穀豊穣や悪霊払い、息災延命を祈願してきた。梯子の上の獅子は、農作物と山武杉を風の被害から守ってほしいという祈りをかたちにしたものだった。

2025年は開催日の8月31日がちょうど二百十日にあたり、町の広報も「立春から数えて210日の8月31日」と書いている。2026年の二百十日は9月1日なので、開催日の8月30日はその2日前だ。日程が「8月の最終日曜」で決まっているため、年によって二百十日とはずれる。

もっとも、風祭そのものは近年かたちを変えている。町は令和7年度について「中台梯子獅子は8月31日正午から上演されます」としたうえで、「風祭は実施しません」と明記していた。祭礼としての風祭は行わず、獅子の上演だけが続いている状態だ。2026年の扱いは公表されていない。台風の季節を目前にした週末に、風を鎮めるための舞だけが残って梯子を上る。

イベント情報
開催期間
2026/8/30 12:00 - 2026/8/30 13:00
開催場所
中台大宮神社
住所
千葉県山武郡横芝光町中台1367
主催者
中台神楽保存会(問い合わせ: 横芝光町社会文化課生涯学習班)
料金
告知に記載なし(社殿での奉納行事)
状態
開催予定
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