【佐倉】上勝田の盆綱2026は8月13日、藁で編んだ6メートルの龍を子どもが担いで墓地を7周する

夜、豆絞りの手ぬぐいを肩にかけ白い短パン姿の少年たちが、藁を束ねて編んだ太い綱を数人がかりで抱え、芝生の上を進んでいる。背後は明かりの灯った建物のガラス窓

Event Overview

上勝田の盆綱は毎年8月13日の夕方、佐倉市上勝田で行われる市指定無形民俗文化財の盆行事です。藁を左縒りにした長さ約6メートルの龍を子どもが担ぎ、墓地を左回りに7周します。準備は8月7日から。見学の心得と実施の確認先までまとめました。

  • 2026/8/13
  • 佐倉市上勝田地区
  • 無料(地区の行事・見学)
夜、豆絞りの手ぬぐいを肩にかけ白い短パン姿の少年たちが、藁を束ねて編んだ太い綱を数人がかりで抱え、芝生の上を進んでいる。背後は明かりの灯った建物のガラス窓
藁で編んだ龍を担ぐ子どもたち。太さ15センチ、長さ6メートルほどの綱になる(出典:佐倉市公式サイト)

藁を左に縒って作った、長さ6メートルほどの龍がある。佐倉市上勝田では、これを子どもたちが担いで墓地へ向かう。上勝田の盆綱は毎年8月13日の夕方に行われる、佐倉市指定の無形民俗文化財だ。

目次

日付は8月13日で動かない

盆の入りの夕方、集落の子どもたちが2組に分かれて龍を担ぐ。市の案内に開始時刻は出ていない。「夕方」としか分からないので、時刻を当てにして出かける類の行事ではない。

ただし準備は8月7日から始まっている。13日当日だけのものではなく、一週間がかりの行事だ。

開催概要

名称 上勝田の盆綱
開催日 2026年8月13日(木)※毎年8月13日
時間 夕方(開始時刻の公表なし)/綱づくりは8月7日から
場所 千葉県佐倉市上勝田 地区内(墓地・各戸・寺前の川)
料金 無料
文化財 佐倉市指定無形民俗文化財(昭和50年1月13日指定)
問い合わせ 043-498-0417(和田公民館)
駐車場 なし

綱は7日から編み、毎日川に浸してしまっておく

藁は左方向に縒る。太さ15センチ、長さ6メートルほどの龍になる。縒るときに「こぶ」を作り、ここに仏様が乗るとされる。

7日から13日までは毎日、この龍を川へ持って行って水をかけ、しまっておく。乾いた藁が折れるのを防ぐ実用の面もあるのだろうが、市の案内はそこまで説明していない。水に浸すという所作そのものが、行事の一部として続いている。

墓地を左回りに7周し、「乗ったか、乗らねか」と唱える

13日の夕方、子どもたちは橋と村の辻に集まる。担ぐのは、豆絞りの手ぬぐいを肩にかけ、白い短パン一枚になった集落の少年たちだ。そこから龍を担いで墓地へ行き、左回りに7周する。回りながら「乗ったか、乗らねか」と唱える。仏様が龍に乗ったかどうかを確かめる問いかけだ。

そのあと村の各戸を回る。普通の家は3回、新盆の家は7回回って、「仏様をおくってきたよ」と伝える。最後は寺の前の川へ龍を流して終わる。迎えて、送り届けて、流す。一本の藁綱で盆の入りが完結する。

国は「消える前に記録すべき」として選んでいる

市の指定は昭和50年1月13日。佐倉市指定文化財の29号にあたる。市の無形民俗文化財は佐倉囃子や下勝田の獅子舞など6件だけで、そのうちの一つだ。

それとは別に、2015年3月2日、国がこの行事を「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択している。千葉県と茨城県にまたがる「東関東の盆綱」というくくりでの選択だ。藁綱が龍や蛇に仮託される点に水神信仰の要素が読み取れるとされる一方、衰退や変容のおそれがあるため早急に記録を作る必要がある、というのが選択の理由になっている。

保存が約束された文化財として選ばれたのではない。消える前に映像と報告書に残しておくべき対象として、国が名前を挙げた行事だということになる。

見物客を集める祭りではない

屋台も舞台もステージ進行もない。観光協会の告知も出ない。上勝田という集落が自分たちのために続けている盆の行事で、龍が回るのは墓地と各家だ。

墓地や私有地に立ち入らない、家の中や子どもの顔にカメラを向けない、路上に車を置かない。この3つは最低限として持っていきたい。駐車場は用意されていない。

その年に行われるかは、和田公民館で確かめられる

担い手は集落の子どもだ。人数の増減がそのまま実施を左右する。市の案内ページも頻繁に更新されるわけではなく、その年に行われるかどうかまでは触れていない。

問い合わせ先は和田公民館(043-498-0417)。出かける前に一本入れておくのが確実だ。国が「衰退、変容のおそれ」と書いた行事なので、去年あったから今年もある、とは言い切れない。

屋内の展示室。木目の床に照明が反射し、左奥の壁に風景画、右手前に淡い色づかいの大きな抽象画のパネルが立てられている
和田ふるさと館の館内。歴史民俗資料室のほかギャラリーがある(出典:佐倉市公式サイト)

龍を見なくても、和田の暮らしには触れられる

同じ和田地区に、和田ふるさと館歴史民俗資料室がある。和田の歴史を先史から現代まで、民俗として古い農具や民具、祭礼の資料を展示している。入館は無料だ。

開館は9時から17時、入室は16時30分まで。第2・第4月曜と年末年始が休みになる。住所は佐倉市八木850-1で、JR佐倉駅からバス「和田ふるさと館」下車すぐ。はた織り機の動態展示と体験もある。13日の夕方に間に合わなくても、あの龍が生まれた土地の暮らしはここで見ておける。

佐倉市内では8月5日から30日まで、国立歴史民俗博物館で「伝統の朝顔」も開かれている。同じ月の佐倉で、片方は集落の盆行事、片方は江戸から続く園芸の展示だ。

イベント情報
開催期間
2026/8/13
開催場所
佐倉市上勝田地区
住所
千葉県佐倉市上勝田
主催者
上勝田地区
料金
無料(地区の行事・見学)
状態
開催予定
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