千葉県 9月27日(日)のイベント
吉保八幡のやぶさめ2026は9月27日(日)、鴨川市仲の吉保八幡神社で開催。県指定無形民俗文化財で、早稲・中稲・晩稲を表す3つの的に9本の矢を放ち翌年の作柄を占う。2025年は全9本が外れたが託宣は「来年も大安心」。バスは13時07分着の一択。
- 2026/9/27 15:00 - 2026/9/27 17:00
- 吉保八幡神社
- 資料に記載なし
鴨川市の吉保八幡神社で、2026年9月27日(日)に「吉保八幡のやぶさめ」が行われる。千葉県指定の無形民俗文化財で、社伝では鎌倉時代中期にさかのぼる。的を射る腕前を競う行事ではなく、矢の当たり外れで翌年の稲の実りを占う神事だ。前年は9本すべてが外れた。それでも下された託宣は「来年も大安心」だった。

吉保八幡のやぶさめ2026の開催概要
| 行事名 | 吉保八幡のやぶさめ(千葉県指定無形民俗文化財) |
|---|---|
| 開催日 | 2026年9月27日(日) ※例年9月最終日曜 |
| 流鏑馬の開始 | 15時〜15時30分ごろ(出典により差がある。当日は神社公式SNSで要確認) |
| 会場 | 吉保八幡神社(千葉県鴨川市仲253) |
| 観覧料 | 資料に記載なし |
| 保持団体 | 長狭やぶさめ保存会(昭和40年4月27日 県指定) |
| 駐車場 | 長狭学園・国保病院(鴨川市観光公式の案内。台数は不明) |
| 荒天時 | 中止・順延の規定は公表なし |
| 主催 | 吉保八幡神社/長狭やぶさめ保存会 |
神社の秋季例祭そのものは総代のみの参列で、一般が見るのは馬場での流鏑馬と、射手を神社へ迎える行列になる。前々日の9月25日(金)には、神馬を迎えてお祓いする「馬入れ式」がある。
3つの的は早稲・中稲・晩稲
馬場は神社前の水田跡に設けられる。長さは120間、約210mから216m。そこに的が3つ立つ。鴨川市の説明によれば、1番的が「わせ(早稲)」、2番的が「なかて(中稲)」、3番的が「おくて(晩稲)」で、それぞれ実る時期の違う稲の品種を表す。射手は馬場を3回走り、合わせて9本の矢を放つ。
どの的に当たったかで、翌年その品種がどう実るかを占う。品種ごとに豊凶が出る占いは全国でも珍しい。的までの距離は10m以上と他所の流鏑馬より遠く、武技を競うのではなく豊凶を占うのが第一の目的だからだと市は説明している。
2025年は9本すべて外れ、それでも「大安心」
2025年9月28日の様子が鴨川市の公式サイトに残っている。この年から禰宜を務めた加藤道明さんが放った矢は、ひとつも的を射なかった。それでも観客からはねぎらいの拍手が送られたという。
そして禰宜本家が読み上げた託宣は「神馬秋空を翔け 庶衆心安し 故来年も大安心」。来年も平年並みで問題ない、という意味になる。全部外れても凶事にはならない。当たり外れを勝ち負けで見ない神事の性格が、この一件によく表れている。
2024年は第二走で3つの的すべてに、第三走で1番的と3番的に当たり、来年の長狭平野は豊作という結果になった。房日新聞の見出しは「来年は『中稲と晩稲が豊作』」。年ごとに言葉づかいも変わるので、何が読み上げられるかは当日まで分からない。
射手は五日間、家族と火を分けて過ごす
射手を務めるのは神職ではなく、氏子から選ばれた「禰宜」という役だ。神社公式によれば、五日間の精進潔斎と禊で心身を清めてから当日に臨む。この期間は家族と火を別にし、「目」のある食べ物を口にしないとされる(鴨川市は潔斎を一週間と説明しており、資料に幅がある)。役は毎年替わりうるもので、2025年の加藤さんは2016年から務めた吉野秀二さんに代わって初めて禰宜となった人だった。「神様に全てをゆだねる思いで務めさせていただきました」というコメントが市のサイトに残っている。
バスは13時07分着の次が16時17分着になる

神社の最寄りは日東交通・長狭線のバス停「吉保」で、神社まで約75m。公式も「徒歩1分」としている。西へ800mほどのところに「吉尾駅」という別の停留所があるので、降り間違えないようにしたい。
問題は本数だ。安房鴨川駅東口発で神事の前に着くのは12時50分発・吉保13時07分着が最終で、次の16時00分発は16時17分着。流鏑馬が始まってから着くことになる。帰りは吉保14時53分発の次が17時40分発(鴨川駅17時57分着)で、その次の18時55分発が最終だ。つまり、バスで行くなら13時07分着の一択になる。
ただ、この2時間半は無駄にならない。例年の進行では13時55分ごろに射手を神社へ迎える行列があり、14時30分から社殿の祭典、そのあと馬場ならしや素馳といった準備の走りが続いて9本の騎射に入る。13時07分に着けば、行列から通して見られる計算だ。流鏑馬は1時間前後をみておけば17時40分発に間に合う。時刻表に平日と土日の区分表記はないが、念のため日東交通鴨川営業所(04-7092-1234)で確認しておきたい。神社から約360mに道の駅「里のMUJI みんなみの里」(9時〜18時)、約235mにセブン-イレブンがあり、待ち時間の受け皿はある。
占われる長狭平野は、明治の大嘗祭に米を献じた谷
占いの対象は長狭平野の稲だ。清澄山系と嶺岡山系に挟まれたこの東西に細長い平野は、千葉のブランド米「長狭米」の産地でもある。
この谷には、もうひとつ米にまつわる歴史がある。明治天皇の大嘗祭で新穀を献じる「主基斎田」に卜定されたのが、安房国長狭郡北小町村字仲ノ坪の田だった。斎田はそれまでほとんど西日本から選ばれており、関東からはこのときが初めてになる。跡地は主基斎田址公園として整備され、流鏑馬の会場から東へ約2.4km、同じ長狭線のバス停「北小町入口」のそばにある。やぶさめが長狭米を占う神事だと神社や市が明言しているわけではないが、稲を占う神事と大嘗祭に米を献じた田が同じ谷にあるのは確かだ。
いま、馬の確保と運営費が課題になっている
山あいの村になぜ本格的な流鏑馬があるのか。神社は、西に広がる嶺岡の山なみが古くからの軍馬の育成地で、江戸幕府が「嶺岡の牧」として整備したことを挙げている。土地と馬の結びつきはそこから続いてきた。
その神事が、いま存続を問われている。神社は公式サイトで「現在馬の確保や伝統を維持するための運営費の捻出が大きな課題となっています」と書き、寄付を募っている。2025年のポスターにも同じ趣旨とQRコードが載っていた。約800年続いてきた行事を見に行くなら、そういう状況にあることも頭に入れておきたい。
なお開始時刻は、鴨川市観光公式が15時30分ごろ、千葉県公式観光サイトが15時からと割れている。神社は開始時刻を公式SNS(X・Instagramとも @kphm829)で事前に知らせるとしているので、出かける前に確認しておきたい。
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- 開催期間
- 2026/9/27 15:00 - 2026/9/27 17:00
- 開催場所
- 吉保八幡神社
- 住所
- 千葉県鴨川市仲253
- 主催者
- 吉保八幡神社/長狭やぶさめ保存会
- 料金
- 資料に記載なし
- 状態
- 開催予定