安房神社のご利益は商売繁盛・ものづくり|「三大金運神社」と呼ばれる理由、お水取りと駐車場

安房神社の白い神明鳥居の先に、緑青色の屋根の拝殿が見える

安房神社(館山市大神宮589)のご利益は、ものづくり、商売繁盛、事業繁栄、技術や学業の向上です。主祭神の天太玉命(あめのふとだまのみこと)が「日本のすべての産業を創始した神」とされているためで、経営者や個人商店の参拝が多く、SNSでは「日本三大金運神社」の一つとして紹介されることもよくあります。妃神を祀ることから縁結びや安産、境内の山から湧く水を汲む「お水取り」でも知られる安房国一之宮です。

安房神社の白い神明鳥居の先に、緑青色の屋根の拝殿が見える
白い神明鳥居と拝殿(2025年2月撮影)。写真:くろふね/Wikimedia Commons(CC BY 4.0)
所在地 館山市大神宮589
御祭神 天太玉命(上の宮)、天富命・天忍日命(下の宮)ほか
授与所・御朱印 8時30分〜16時30分
御祈祷・お水取り・お砂取り 9時〜16時。御祈祷の玉串料は5,000円以上、お水取り・お砂取りは3,000円以上
駐車場 約100台(大型バスは不可)
最寄りのバス停 JRバス「安房神社前」から徒歩5分(館山駅から約20分)
問い合わせ 0470-28-0034(メールでの問い合わせは受け付けていない)
目次

ご利益は、どの神様に願うかで変わる

安房神社の本宮(上の宮)には、主祭神の天太玉命のほか、妃神と、ものづくりを分担した忌部(いんべ)の5柱の神々が祀られています。神社の案内では、それぞれの神様のご利益を次のように分けています。

神様 どんな神様か ご利益(神社の案内より)
天太玉命(主祭神) 日本の産業創始の神 ものづくり、企業隆昌、事業繁栄、商売繁盛、技術向上、学業向上、心願成就、必勝祈願
天比理刀咩命(妃神) 夫婦円満の神 恋愛成就、良縁成就、子授け、安産、身体健全
櫛明玉命 装飾・美術の神 芸術の向上、美術系大学の合格、デザイナー、美容関係
天日鷲命 紡績業・製紙業の神 衣料品、製紙、新聞・雑誌・書籍
彦狭知命・手置帆負命 林業・建築業の神 農業、林業、建築、不動産、製造業、武術の向上
天目一箇命 金属鉱業の神 金属加工業、製鉄業
天富命・天忍日命(下の宮) 開拓の神 新しい挑戦に向かう心の強さ、粘り、集中力

「金運の神社」という呼ばれ方について、神社自身の説明は商売繁盛や事業繁栄という言葉で、「金運」とは書いていません。ただ授与品には「金運守」(1,000円)があり、SNSでの口コミでも「金運と仕事運に効く」「商売なら安房神社」という投稿が目立ちます。お金そのものより、仕事や商いがうまく回るよう願う神社と考えると、神社の説明とずれません。

お水取り・お砂取りは、先にお祓いを受ける

安房神社では、本殿の裏の吾谷山(あづちやま)から湧く山水と、境内の清浄な砂を持ち帰れます。ただし取水場と砂の採取場は本殿のそばにあるため、勝手に入ることはできません。受付で住所と氏名を書いて玉串料(3,000円以上)を納め、拝殿で神職のお祓いを受けてから、案内に従って取りに行きます。お祓いより先に水や砂を取ることは一切認められていません。

受け付けは9時から16時までで、混む日はお祓いまで30分以上待つことがあります。容器は自分で持っていきますが、大型のポリタンクは水位を下げるため使えません。量の制限はないものの、混んでいるときは後の人に譲り合います。飲む場合は必ず煮沸するよう案内されています。採取場の近くの山裾は崩れることがあるので、近寄らないでください。

御朱印と授与品。祭りの日は書き置きだけのことも

御朱印は授与所で8時30分から16時30分まで受けられます。SNSでの口コミでは、直書きと書き置きの両方があり、直書きを選んだ人が多い一方、9月19日のやわたんまち(安房国司祭)の日は「祭礼のため御朱印は書き置きのみ」だったという投稿が複数ありました。祭典のある日に行くなら、書き置きになる前提でいると戸惑いません。

授与品 初穂料
安房神社神札 1,000円
家内安全・商売繁盛・厄除開運・海上安全の木札 各2,000円
御守・身代御守・学業成就御守・足腰守 各500円
金運守・縁結び守・夢叶う守・八方除守・干支守り 各1,000円
勾玉守(天然石)・円満の和守 各1,500円

お札とお守りは郵送しておらず、神社で受ける必要があります。御祈祷だけは郵送でも申し込め、氏名・住所・祈願の内容・連絡先を書いて玉串料と一緒に現金書留で送ると、御札が着払いで届きます(お酒と土器は付きません)。御祈祷を神社で受ける場合は拝殿に上がるため、Tシャツやショートパンツ、素足にサンダルといった軽装は断られることがあります。

白い鳥居から桜並木の参道、海食岩の厳島社まで

入口は白い神明鳥居で、隣の社号標は東郷平八郎の揮毫です。そこから桜並木の参道がまっすぐ延び、4月上旬の日曜には桜を愛でる桜花祭が開かれます。SNSでの口コミでは、玉砂利がきれいに敷かれて落ち葉もほとんどない、本殿が木々に囲まれて空気が清々しい、という声がありました。

本殿は明治14年(1881年)築の神明造で、屋根は檜皮葺です。拝殿は昭和52年に本殿に倣った神明造で建てられました。拝殿前に横たわる巨大な海食岩をくりぬいて祀られているのが厳島社で、社殿を持たない珍しい姿をしています。下の宮は、養老元年(717年)に安房神社がいまの場所へ移った際に創建され、房総を開拓した天富命を祀ります。御神木は樹齢約500年の槙の木です。

安房神社の下の宮。白木の神明造の社殿の前に石段がある
天富命・天忍日命を祀る下の宮。写真:Saigen Jiro/Wikimedia Commons(CC0)

境内では昭和7年(1932年)に洞窟遺跡が見つかり、千葉県の史跡に指定されています。出土した22体の人骨は、古代に房総を開拓した忌部一族の祖先として「忌部塚」に祀られ、毎年7月10日に忌部塚祭が行われます。

安房神社の境内にある洞窟遺跡の跡地と説明板。岩壁の前に小さな鳥居が立つ
境内の洞窟遺跡の場所と説明板。写真:Saigen Jiro/Wikimedia Commons(CC0)

参拝のあとに寄れるのが、車祓所の隣の少し高い場所にある「安房あづち茶屋」です。営業は土・日曜と祝日の月曜の10時から16時で、抹茶と和菓子、白玉ぜんざい、プリン、おにぎり、玄米餅などがあります。SNSでの口コミでは、数量限定のプリンを目当てに寄った人もいました。

夏場は境内でスズメバチが巣を作り、ヤマカガシやマムシも出ます。香水や整髪料の匂いでハチが寄ってくることもあると神社が注意を呼びかけているので、夏に行くときは香りの強いものを控えてください。

年末年始は古い神事が続く

安房神社の年末年始には、開拓の神・天富命にまつわる珍しい神事が並びます。正月三が日や祭典のある日は、御祈祷を受けられないことがあります。

日付 神事 内容
12月26日 神狩祭 天富命一行が田畑を荒らす獣を退治した功績をたたえる
12月31日 年越しの大祓式・除夜祭 一年の罪や穢れを祓う
1月1日 歳旦祭 正月期間は大変混み合う
1月4日 有明祭 神狩祭からのお籠もり明け。獣の舌をかたどった「舌餅」を供える
1月14日 置炭神事 門松の松材で粥を煮て、燃え残りの焼き色で一年の天候を占う
1月15日 粥占神事 一晩粥に沈めた12本の葦筒で、作物の豊凶を占う

夏の例祭は毎年8月10日で、前日の9日には子ども神輿が出ます。9月の敬老の日の前の土・日曜には、館山の鶴谷八幡宮に11基の神輿と5台の山車が集まる安房国司祭(やわたんまち)があり、安房神社の神輿も出祭します。

行き方と駐車場。内房線は姉ケ崎〜木更津が不通

車なら富津館山道路の富浦ICを降りてすぐの信号を左折し、国道127号を館山・白浜方面へ南下します。駐車場は約100台で、大型バスは停められません。神社は「2〜3月の花摘みの時期と7〜8月の海水浴の時期は道路が大変混む」と注意しています。

公共交通では、JR内房線の館山駅からJRバスの神戸経由・安房白浜行きに乗り、約20分の「安房神社前」で降りて歩いて5分です。SNSでの口コミでも、駅から歩くのは厳しいので車かバスを、という声がありました。

注意したいのは鉄道です。台風25号の影響で、内房線の姉ケ崎〜木更津は2026年10月3日時点も運転を見合わせていて、再開まで少なくとも3か月かかる見込みです。代行バスもまだ決まっていません。木更津〜安房鴨川は通常の5割ほどの本数で動いています。東京方面からは、東京駅と館山駅を結ぶ高速バス(房総なのはな号、座席指定制)も選択肢になります。出かける前に、JR東日本の運行情報と高速バスの運行状況を確かめてください。

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確認先

ご祭神とご利益・授与品は安房神社公式サイトのご利益・授与品、由緒はご祭神・ご由緒、御祈祷と参拝の注意はご参拝・ご祈祷とご参拝ご祈祷のご案内(PDF)、お水取りはお水取り・お砂取り、境内は境内のご案内、茶屋はあづち茶屋、年中行事は年中行事、駐車場とバスはちば観光ナビ、鉄道はJR東日本の運行情報によります。授与所の終了時刻は、公式サイト内でも16時30分と17時の2通りの記載があり、2026年の案内PDFの16時30分を載せています。

写真:鳥居と拝殿はくろふね(Wikimedia Commons/CC BY 4.0)。下の宮はSaigen Jiro(Wikimedia Commons/CC0)。洞窟遺跡はSaigen Jiro(Wikimedia Commons/CC0)

最新の施設情報

営業中

ジャンル
神社
住所
千葉県館山市大神宮589
営業時間
授与所・御朱印8時30分〜16時30分。御祈祷・お水取り・お砂取り9時〜16時
休業日
なし
駐車場
約100台(大型バスは不可)
対象年齢
年齢の制限はなし
料金
参拝無料。御祈祷5,000円以上、お水取り・お砂取り3,000円以上、金運守1,000円
  • 子連れ
  • 駐車場あり

情報確認日: 2026-10-03

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